|
パーキンソン病の知識
パーキンソン病になると、手足が震える、筋肉がこわばり関節の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなる、動作が遅くなったり身動きができなくなる、体のバランスがうまくとれず転倒してしまうまど、人目でわかる独特の症状が現れて体がスムーズに動かなくなっていきます。
動きが不自由になるといっても、パーキンソン病の場合、筋肉や骨に原因があるのではなく、脳、それも中心部分の近くに原因があります。
中脳の神経細胞が壊れると、ドーパミンという物質が減って、運動の指令系統がうまく働かなかったり、パーキンソン病が進んでいきます。
ドーパミンとは、体を動かすための神経伝達物質で、それが減ると体の動きを止めようとする動きが強くなるのです。
体の動きはだんだんおかしくなり、重症の人はほとんど動くことができなくなります。
ドーパミンがなぜ減ってしまうのかというと、ドーパミンを供給している黒質(こくしつ)という組織に原因があります。
黒質は、神経メラニンという黒い細胞があるために黒い色をしており、脳幹部の左右に2つ存在します。
2つ合わせてもわずか1グラムという小さな組織で、ドーパミンはここで作られます。
長い突起(神経線維)を線条体まで伸ばし、ドーパミンを放出しています。
この黒質の細胞が変性し、破壊されてしまうことがあり、健康な人でも年齢が進むと、脳の神経細胞は減少していきますが、パーキンソン病の人は、通常よりも若いうちから黒質の神経細胞が壊れ、ドーパミンの量が減っていきます。
元の量の20%以下になると、パーキンソン病の症状が現れるとされています。
大脳の下部には、神経細胞のかたまりがいくつが集まった基底各部というところがあります。
そのかたまりの一つが線条体という組織で、ここは体をうまく動かすための情報を出す発信基地のようなところで、ここでドーパミンが働きます。
線条体は、いくつかの神経伝達物質を使って運動の指令を出します。
ドーパミンは体を動かそうとする方向に作用する物質に働きかけます。
ドーパミンが減って、動かす力と止める力のバランスが崩れたとき、パーキンソン病が起こります。
バランスの崩れによるので、動きが悪くなると同時に、震えなどのよけいな動きも出てきます。
うつ病がんばるな!
スポンサードリンク
|