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仮面うつ病の知識
うつ病は、憂うつな気分になり、何事に対しても無気力、無関心になり、行動力も低下してしまう心の病気です。
しかし、うつ病の中には、本来の症状である気分の落ち込みなどの精神症状が目立たず、身体症状が現れるものがあります。
身体症状は、頭痛、めまい、疼痛などさまざまですが、日常よくみられる症状なので、一見すると、体の病気にしか見えないのです。
受診した場合には、異常がないといわれたり、体の病気と間違えられて不適切な治療が行われてたりすることがしばしばあります。
仮面うつ病というのは、このようにうつ病でありながら、身体症状が前面に出て、あたかも体の病気であるという仮面をかぶっているように見えるうつ病のことをいいます。
例えば、山田さんは奥さんとレストランをやっているのですが、突然、天井がぐるぐる回っているようなめまいに襲われ、耳鳴りもしたので、近所の耳鼻咽喉科を受診したところ、メニエル病と診断されたました。
めまいを抑えるための注射や内服薬による治療を受けましたが、その後もめまいが繰り返して起こり、症状は改善しませんでした。
山田さんの症状は、回転性のめまい、耳鳴りなど、メニエル病と診断された症状のほかに、朝早く目が覚める、目が覚めたとき耳鳴りがひどい、午前中は調子が悪い、食欲がなく体重が10キロも減ったなどもあったのです。
そこで、知り合いの紹介で、心療内科で診察を受けると、仮面うつ病が疑われたので、抗うつ薬を投与したところ、2週間後にはめまい、耳鳴りの症状が改善されたのです。
山田さんはメニエル病と診断されていましたが、実際は仮面うつ病であったと考えられ、体の病気と診断されて、治療を受けていても症状がなかなか改善しない場合、仮面うつ病であることがよくあるのです。
うつ病がんばるな!
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