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うつ病と合併する心の病気
ある病気にかかっているうちに、他の病気にかかることを合併といい、うつ病は、他の心の病気に合併することも多く見られます。
うつ病を招きやすい心の病気の代表的なものには、不安障害、摂食障害、心身症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、アルコール依存症などがあります。
1 不安障害
不安障害は大きな不安を抱えることで自分の気分がコントロールできず、心身まで影響の出て来る病気で、憂うつやおっくう感など部分的にうつ病と似た症状がでますが、うつ病に典型的な日内変動がなく、睡眠障害も必ずしもあるわけではないなど、別の病気です。
@パニック障害
混雑している場所や、町中を歩いているときに突然、何の前触れもなく不安に襲われ、動悸、息切れ、めまい、吐き気、手足のしびれなどのパニック発作が起こります。
安静にしていると、1時間以内には発作はおさまります。
一度発症すると、パニック発作を繰り返し起してしまい、そのため、発作が再び起こるのではないかという予期不安を持つようになります。
A強迫性障害
恐怖を駆り立てる強迫観念と、強迫観念のためにそれをしないではいられない強迫行為を繰り返し、日常生活に支障を来してしまう病気です。
強迫観念の内容は、健常者にとって気にならなくても、当人にとっては大きな懸念になります。
手や体がまだ汚れていると気になり、長時間にわたって手洗いなどを繰り返すことを、不潔強迫といい、潔癖症ともいいます。
また、鍵やガスの元栓を閉めたか、人が倒れていないか、落し物をしていないか、財布の中のお金が必要なだけ入っているかなど、一度気になると、執拗に確認を繰り返す、確認強迫があります。
また、自分の不注意で他人を傷つけてしまうという恐れに取り付かれて、人と接する行動に制約がかかわる、加害強迫があります。
2 摂食障害
若い女性に多く、極端に食べない拒食症と、一度に大量に食べてしまう過食症があります。
拒食症の場合、ガリガリにやせ、月経が止まったり、脳や内臓、生殖器に障害が残ったりする場合にみられます。
過食症では食べ過ぎたことを後悔し、太りたくないからといって無理に吐き出したり、下剤を乱用したりする場合があります。
3 心身症
精神的なストレスによって、胃潰瘍などの胃腸病や気管支喘息、狭心症、高血圧などの体の病気が生じたり、体の病気が治りにくい場合に、総じて心身症といいます。
4 PTSD(心的外傷後ストレス障害)
地震や交通事故、虐待などの激しいストレスを受けた後、数週間から数十年を経て、苦痛な体験の記憶が現れ、感情が麻痺し、ちょっとした刺激でイライラするなどの症状が現れる病気です。
5 アルコール依存症
飲酒を繰り返しているうちに、酒量が増え、飲酒がやめられなくなる病気です。
酒のアルコールが脳の中に1日中残るような飲み方を続けていると、依存症になり、酒量を減らしたり、断酒をしたりしたときに、体の震えや発汗、頻脈、不安、興奮、不眠、幻覚、痙攣発作などの離脱症状が現れます。
うつ病がんばるな!
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