腸管運動促進に効果あるグルタミン酸
停滞した腸や進行した便秘などになると、腹部に貯留したガスが原因となり、膨満感(おなかが張る感覚)や腹圧が上昇し胃を圧迫することで、食欲不振や胸焼け(逆流性食道炎など)などの症状をひきおこすこともあります。
それはもしかすると、消化管の活動に必要なエネルギー不足が原因かもしれません。
そのカギを握るのは、日本人の舌に馴染むうま昧のもとであるグルタミン酸なのです。
空腹時においしいものを食べると、この上なく満ち足りた気分になるものです。
飲み下された食物が胃に入ると、食物摂取を認知することにより消化が始まります。
満足感には、そこでの食物の音(聴覚)、食感や温度(触覚)なども大きく関与してくるのです。
これら一連のはたらきが脳に伝えられ、満足感が生まれます。
この満足感は、味覚と内臓感覚だけではなく、過去の食事の記憶、健康状態、栄養状能など多くの情報をもとに、脳で食物摂取後の情報の整理が行われた結果得られるものです。
つまり体に必要な栄養素をとり入れた充足感ともいえます。
一方、食事後に腹痛などが生じると、それは不快な感覚として記憶され、食事後の満足感、不快感は、次に食べ物を選ぷ際の基準となるのです。
日本人は古来、甘味、塩味、酸味、苦味に加えて、うま昧を認識してきました。
このうま昧の正体は主に、かつおぷしや干しシイタケの出汁(だし)に多く含まれているグルタミン酸で、生体内で多くの作用をもたらすことがわかってきました。
胃にはグルタミン酸を検知する受容体があり、胃にグルタミン酸を感じると、その情報は情報伝達物質であるセロトニンを介し、迷走神経(副交感神経)を通じて脳と全身へと伝えられます。
このような反応をみせるのは、グルタミン酸のみで、アミノ酸や糖にはまったく反応しないのだそうです。
つまり、食べたものにグルタミン酸が含まれていないと、脳は消化、吸収などの命令を出し損ねてしまうのです。
さらに、消化管(小腸粘膜)が細胞の主要な活動エネルギー源として、グルタミン酸を大量に消費するともいわれます。
つまり、うま昧成分(グルタミン酸など)の少ない食材ばかり食べていると、消化管のエネルギー不足になり、消化管運動の低下にもつながりかねないということなのです。
うま味成分の多いもの、つまり日本人が従来食していたダシの利いた食事を多くとることも消化管運動の亢進、つまり、排便力をつけるためには欠かせないのです。
このグルタミン酸は、日本人の食生活に欠かせない大豆性食品(納豆、豆腐、味噌、醤油)のみならず、地中海性型食生活の基本食材であるトマト、パスタにも豊富に含まれています。
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