便意の有無をチェック
便が最終的に直腸に送られ、直腸壁を伸展させ、直腸壁の内圧が30〜50mmHgくらいに高まると排便反射がおこり、これによって肛門括約筋が弛緩して排便が始まるのです。
正常人では、直腸の内容が150〜200mlになると、直腸内圧は50mmHgに達するといわれています。
便が直腸に留まって内圧が一定以上になると、その刺激が大脳に伝えられ、排便反射によって便意がおこるのです。
この排便反射によって不随意筋である内肛門括約筋はゆるみますが、便がもれないのは、意思によってはたらく随意筋である外肛門括約筋のはたらきのおかげです。
トイレに行って排便の体勢をとるまでは意思の力、つまり外肛門括約筋の力によって排便を我慢することができるというわけです。
最終的には排便しようとする意思のもと、いきみと腹圧の力がうまくミックスされて便が押し出され、肛門は開かれ排便が可能となるのです。
ところが、便意が消失してしまった人は、排便がない状態が続くと、ただ腹部が膨満するだけで、排便反射はおこらず、したがって数日間排便がないと不安になって下剤を服用してしまいがちです。
このケースの便秘では、内臓感覚そのものが鈍くなっているといえるのです。
直腸からS状結腸を内視鏡によって、アントラキノン系下剤(センナ、大黄、アロエなどの生薬)の長期連用による大腸メラノーシス(大腸黒皮症、つまり大腸粘膜が黒褐色になる)が認められると要注意です。
このような状態では、アントラキノン系の代謝産物が腸管神経叢に入りこみ腸管機能を低下させてしまうことが指摘されています。
つまり、便意がなく、かつ腸の働きが低下しているという、二重苦がのしかかることになります。
便意の有無は、実はとても重要な問題なのです。
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