内臓感覚とは
心臓、肺、胃や腸などの消化管などの内臓にも独自の感覚があり、たとえば内部の臓器(腹部、胸部、頭部、筋肉、骨格)などから生じる感覚のうち、意識にのぼる内臓感覚は、内臓痛、灼熱感、圧迫感、食欲+空腹感、口渇感、嘔気、尿意、便意などがあります。
わかりやすくいえば、内臓感覚とは、主に腹部膨満感、便秘、食欲などの消化管に関する感覚のことです。
また腹部膨満感も内臓感覚のひとつです。内臓感覚は、内臓に分布した神経で、内臓の状態(たとえば消化管であれば、動きや発症の有無など)を神経活動の情報として認知し、脳で処理する仕組みともいえます。
大腸内腔を物理的に刺激すると、@嬬動反射、A腸管抑制反射、B消化管知覚の3つの反応がおこるといわれています。
@蠕動反射
便やガスの流入によって消化管粘膜が刺激を受けると粘膜直下の神経終末が刺激され、5HTニューロン(セロトニン神経)を介し、AHtype2ニューロンが発現し、アセチルコリンという神経伝達物質が放出されます。
これによって、胃から腸に向かって輪状筋(腸内の筋肉の一種)は収縮をはじめます。
この輪状筋の収縮によって、伸展受容体が刺激され、輪状筋が弛緩し、内容物が口側から肛門側へと便となり移動するのです。
A腸管抑制反射
便やカスの流入することで刺激をうけた消化管は伸び始め、その反応は、筋層間神経叢に細胞体をもつ感覚神経抹消の受容体が刺激されることで、アセテルコリンが信号を伝達し、それによって、大腸が弛緩します。
内因性感覚神経の受容体は、輪状筋の能動的な収縮に対しては、反応せず、大腸の弛緩・収縮の状態をチェックする役割をもっているといわれています。
B消化管知覚
腸管の伸展刺激が強くなると、最終的に消化管知覚が生じることになり、消化の管腔側の刺激は、反射性の運動とともに内臓の状態をチェックする信号を脳(中枢)に送り、刺激の強度が高い場合に感覚聞値(消化管への刺激により痛みなどの感覚がおこる最小量)が低ければ内臓痛をおこすことになるのです。
それでは、便秘になった人の内臓感覚とはどのようなものなのか。
軽度の便秘の場合は、内臓感覚として腹部膨満感や腹痛が生じますが、重度の場合、とくに常用量の数倍の下剤を服用したり、下剤服用年数が長いケースでは、便意の低下や消失がみられるようになります。
このタイプを以前はノンレスポンスの便秘と呼んでいたのですが、実際には内臓感覚低下症(つまりは内臓感覚である便意が消失してしまっている)といってもよいのです。
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