日本人と植物性乳酸菌
日本人の食生活は、この40年間で激変し、それにともない、我々の腸内環境も大きく変わったと考えられます。
たとえば、食物繊維の摂取量を1950年代と2004年とで比較すると、日本人の1日の食物繊維の平均摂取量は、約25g前後から13.9g(厚生労働省「平成17年国民健康・栄養調査」より)へと減少しています。
一方、脂肪の摂取量は、1日平均25g前後から55g前後まで増加しており、とくに動物脂肪の摂取量が著しく増加しています。
乳酸菌の摂取量も大きく変化しており、1960年代までには植物性乳酸菌として摂取していたものが1970年代以降に減少し、これに反して動物性乳酸菌の摂取量が増加しています。
植物性乳酸菌と動物性乳酸菌摂取量の摂取量のバランスは、1990年代では約1対1に、現在では1対2にまでなっているのです。
乳酸菌は、実は糖を分解して乳酸を作る細菌の総称で、∃−グルトやチーズなどの発酵食品に多く含まれています。
主にヨーグルトやチーズのように乳(動物性のもの)に生育する乳酸菌を動物性乳酸菌というのに対して、主に漬物や味噌、醤油、酒などの発酵食品に多く生育するのが植物性乳酸菌です。
植物性乳酸菌は、乳酸菌の中でもとくに生命力が強く、胃で死滅することなく、生きたまま腸に届きやすいことがわかっています。
∃−グルトを食す習慣がそれほどなかった昭和40年以前の日本人は、漬物や味噌、醤油などから植物性乳酸菌を摂取していました。
植物性乳酸菌の摂取量が減るにつれて、それ以外の因子もあるでしょうが、結果として大腸がんや炎症性腸疾患(難治性である潰癌性大腸炎、クローン病)にかかる率が増えているのです。
とくに1980年代以降激増しており、2004年には大腸がんは女性のがん死亡の1位になりました。
実は生命力の強い植物性乳酸菌が、日本人の腸を守ってきたのです。
このように現在の日本人の腸内環境の悪化は、食生活の変化によるところが大きいと考えられます。
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