髪をよく洗うことは悪い?
ヘアケアのために毎日することは、シャンプー、ブロー、ブラッシングという3つで、シャンプーで髪を洗ってトリートメントでコーティングする、ドライヤーを使って髪をブローして乾かす、ブラッシングで髪をとかす、という具合です。
その行為は、かえって頭皮や毛髪をいためつけ、枝毛・切れ毛・薄毛・抜け毛などの毛髪トラブル、フケ・かゆみ・かぶれといった頭皮トラブルをまねく原因となることがあります。
まずはシャンプーについて、「髪を洗う」というと、シャンプーで髪に付着した汚れを落としてトリートメントで保護する、「髪をいたわる」ということだと思われるかもしれません。
しかし、髪をいたわるよりも、それを生み出す「土壌」ともいえる頭皮ケアをすることのほうが大切です。
毛穴が詰まると、薄毛・抜け毛の原因にもなってしまうからです。
また、髪そのものをいくらきれいに洗っても、頭皮が不潔だと、炎症を起こしてかゆみが出たり、フケが発生したりします。
フケといえば男性の肩についているもの、というイメージもありますが、女性でもフケで悩んでいる人はたくさんいて、そういう方は大抵、フケが見つかると「頭皮が不潔だからだ」と考えて、入念にシャンプーをして頭皮を清潔にしようとします。
かゆみやフケのトラブルを抱えている人は、とにかく、もっと清潔にしないと、という気持ちが強く、中にはやっきになって、1日に何度もシャンプーをするのです。
かつて、顔にはダニが棲んでいる、という話が世間を震撼させました。
顔と頭皮は同じ「皮膚」ですから、ダニはもちろん、細菌までもが存在しています。
ダニのほうは、皮膚ダニ(デモデックス)、ニキビダニと呼ばれる種類で、ヒトの身体では、皮脂腺が発達している顔面や頭皮の毛穴に生息しています。
この皮膚ダニは、一つの毛穴に1〜3匹程度で、一般的に頭髪は10万本ありますから、なんと頭皮全体では、10万〜30万匹も生息している計算になります。
頭皮から出る皮脂をエサにして生きています。
一方の細菌は、種類はさまざまありますが、数だけいえば、一人の頭に約980億個もいるのです。
1Cuに1億4000万個、頭皮の面積を平均的な700Cuとして計算した場合です。
ちなみに、空気中に1uあたり8000〜3万5000個、土壌には1gあたり10億〜1000億個存在しています。
頭皮は、ダニと細菌の巣窟なのです。
菌やダニは悪いもののように感じますが、適度に存在することで、余分な皮脂を食べ、頭皮をよい環境に保つ働きを担っています。
清潔感を求めて一生懸命に頭皮を洗うと、よい働きをするダニや細菌も洗い流してしまうことになります。
とはいえ、細菌には善玉菌と悪玉菌がいるので、少し注意が必要です。
善玉菌は、常在菌といって、常に頭皮に存在している細菌のことで、黄色ブドウ球菌などのブドウ球菌類、アクネ菌、マラセチア菌などの兵菌類が挙げられます。
ブドウ球菌類とアクネ菌は、余分な皮脂を食べ、余計な菌を増やさず、身体の耐菌性を高める働きを持っています。
真菌類はカビの一種で、皮脂を食べて脂肪酸に分解する性質があり、その性質で角質の新陳代謝のサイクルを早める働きがあります。
ブドウ球菌類、アクネ菌は毛穴の奥に、真菌類は角質の中に生息しています。
悪玉菌は、一時菌といって、一時的に発生する細菌のことで、連鎖状球菌、大腸菌、枯草菌、緑膿菌などがあります。
悪玉菌は、外部との接触や飛沫などを通して髪に付着し、頭皮に達すると急激に増え、かゆみなどの悪影響を与えます。
だからといってシャンプーでごしごし頭皮を洗うと、ドライ頭皮をまねきます。
一時菌は洗い流すことで除去できますから、強いかゆみを感じたら、まずはお湯だけで頭皮をよく洗うようにします。
善玉の常在菌でも、増え過ぎると悪影響を与える悪玉菌になってしまいます。
例えば、アクネ菌が増え過ぎると、皮脂を食べて分解されてできた遊離脂肪酸が増え、それが刺激性物質となって頭皮に刺激を与え、激しいかゆみやしっしんが出ることがあります。
また、真菌類が増え過ぎると、新陳代謝が活発化して、フケが急増します。
皮膚ダニも増え過ぎると、皮脂を食べ過ぎてドライ頭皮になったり、毛根の栄養を吸い取り過ぎて異常な脱毛を引き起こしたりします。
また、ヒトの睡眠中に、皮膚表面に出て死んだり、排泄物を出したりし、それらがアレルギー源となり、頭皮に激しいかゆみをもたらすこともあります。
頭皮がかゆくなる・フケが増える・しっしんが出る・赤くなるなどの症状が出たら、悪玉菌や皮膚ダニが増殖し過ぎている恐れがあります。
だからといってシャンプーのし過ぎはよくないので、髪は適度な頻度で洗うことが大切、というわけです。
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