喫煙者は歯周病になりやすい
口の中には400種類以上の細菌が棲みついていて、それぞれがナワばりをもって、バランスをとっています。
これを専門的には口腔常在菌といいます。
腸内細菌のように、口腔常在菌にも善玉菌と悪玉菌がいますが、口の中にも悪玉菌がいます。
虫歯の原因菌や歯周病菌は悪玉菌の一種です。
歯周病になりやすい人、あるいは歯周病の治療をしてもなかなかよくならない人は、この口腔常在菌が悪玉菌優勢であると考えられます。
口腔常在菌のバランスをかえることができれば、口腔バランスを善玉菌優勢にかえることができ、それによって、歯周病になりにくい、あるいは仮に歯周病になったとしても、軽いケアでコントロールできるようになります。
腸内細菌の場合は、乳酸菌入りのヨーグルトを食べるとか、腸内細菌バランスをよくする食生活の提案ができるが、食べ物が長くとどまる腸とちがって、口の中は食べ物がすぐ流れていってしまうので、なかなかむずかしいのです。
ただ、全身の健康状態は、腸内細菌はもちろん、口の中の細菌バランスにも影響を与えるので、栄養バランスのよい食事をとることは、歯周病になりにくい体質を作る基本です。
また、喫煙者が歯周病になりやすいこともわかっています。
喫煙年数が長い人ほど、歯周病が悪化しやすいといえます。
タバコに含まれるタールが、ヤニとして歯の表面にこびりつき、歯垢が付着しやすくなり、歯肉や口腔粘膜から吸収されたニコチンが、免疫機能を低下させ、歯周病菌に対する抵抗力を低下させます。
また歯周組織にニコチンが吸収されていると、傷口をふさぐ機能をもつ線維芽細胞の働きが鈍り、歯周の炎症が治りにくくなります。
さらにタバコを吸うと血管が収縮するので、血液循環が悪くなります。
それによって、歯周に十分な栄養が届けられなくなります。
またニコチンは歯周病を回復させる作用のあるビタミンCを破壊してしまいます。
もう一つ、ストレスがあると歯周病が悪化しやすいといわれています。
ストレスがあると免疫力が低下し、それによって、タバコの場合と同じように、口腔常在菌のバランスが悪くなり、歯周病菌の活動が活発になるのです。
さらにストレスは唾液の分泌を減らすことがあり、それによって、唾液による自浄作用が十分働かなくなり、歯に歯垢や歯石がつきやすくなります。
唾液の分泌低下は、加齢によっても起こり、また高齢者は免疫力が低下しがちなので、若い人より歯周病が悪化しやすいのです。
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