舌が味を感知する仕組みとは
味覚において最も重要な器官というのは舌で、食べ物を美味しく食べるためには、噛んで唾液を分泌させなければなりませんが、味そのものを感じるのは舌です。
味の基本となるのは、甘味、酸味、苦味、塩味、うま味の5種類です。
舌の表面には舌乳頭という突起があり、肉眼でもブツブツしたものが舌一面に並んでおり、これが舌乳頭です。
舌乳頭はさらに4種類に分かれています。
舌背の前面を覆っている糸状乳頭は、食べ物を細かくするヤスリのような役目をしています。
それ以外の有郭乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭の三つは、味を感じる舌乳頭です。
三つの舌乳頭は、深い溝で囲まれておりその壁には味蕾という器官が存在し、これこそが味を感じるセンサーの役目を果たしています。
食べ物が口の中に入ると、唾液や水分が混ざって味の成分が舌の上に広がります。
そして味の成分は乳頭の壁を伝って、味蕾の側面に開いた味孔に入り込むと、味孔の中にある味を感じるセンサーに触れ、そこから伝わる味の刺激が、味覚神経を通して大脳へと伝達されます。
それによって、味を感じているのです。
ところで、どうして人間に味覚が必要なのかというと、有害なものを食べないようにするためです。
たとえば、強い酸味のある食べ物には、腐った果実や毒物の混ざったものが多く、そこで、舌がこのような酸味を感じると、体によくないものと判断し、吐き出せという命令を出します。
逆に甘味や塩味は人体に有用な糖分や塩分を含むものであるから、脳は食べろと命令するのです。
味覚障害は味を感じるセンサーである舌に原因があるだけでなく、味刺激を伝達する神経や、最終的に味を判断する脳に原因がある場合もあります。
舌に原因があるのは、舌炎によるもので、舌を火傷したり、風邪をひいたときに起こります。
これは舌の炎症によって、味蕾が破壊されてしまうことが原因ですが、味蕾はすぐ再生するので、炎症がなくなれば、また味わえるようになります。
また中耳炎になると、味刺激を脳に伝達する味覚神経に障害を与えるため、味覚障害を起こすことがあります。
糖尿病も神経障害という合併症を引き起こしますが、それによって、味覚障害を起こすことがあります。
味覚障害ではありませんが、最近増えている舌の病気に地図状舌があり、舌の表面にさまざまな大きさの淡紅色の斑が現れ、まるで地図のように見えるので、地図状舌と呼ばれます。
原因不明の病気で、日によって斑の位置や形が変わることが多く、痛みなどはありませんが、刺激物を食べたとき、しみる人もいます。
大きな手術をこれから受ける予定の人や、闘病生活の長い人などに多いことから、精神的ストレスが原因の一つではないかと考えられていいます。
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