胃潰瘍と歯周病の関係
胃潰瘍も歯周病と大いに関係があり、ピロリ菌、正式にはヘリコバクター・ピロリというが、胃の中に棲みつき、胃炎や胃潰瘍の原因になるといわれている細菌です。
胃炎や胃潰瘍の人がピロリ菌に感染していると、いったん治っても、再発しやすいため、現在ではピロリ菌の除菌治療が保険で受けられるようになりました(胃炎や胃潰瘍がない人の除菌は自費になる)。
歯周病が進むと歯周ポケットがだんだん深くなっていきます。
深い歯周ポケットからは、ピロリ菌とよく似た性質をもつキャンビロバクターという細菌が見つかります。
深い歯周ポケットから毛細血管を通じてキャンビロバクターが体内に侵入すると、この細菌を排除
しようとする免疫反応が起こります。
ところが、免疫というのは、ときに誤作動することがあり、本来は排除しなくてもよいものに対し、過剰に反応してしまい、これをアレルギー反応といいます。
キャンビロバクターはピロリ菌とよく似ているため、免疫が正しく働かなくなり、キャンビロバクターにもピロリ菌にもアレルギー反応を起こしてしまうのです。
そのため、胃潰瘍と歯周病の両方が悪化するという説があります。
またピロリ菌は胃の中に棲む細菌ですが、口の中にもいる可能性があります。
逆流性食道炎など、胃の内容物が逆流しやすい人でピロリ菌に感染している人は、口腔内にピロリ菌が定着する可能性がないとはいえず、またそこから、ほかの人にピロリ菌が感染する可能性もあります。
女性に多い骨粗しょう症も歯周病と関係があり、女性は50歳前後の更年期と呼ばれる時期から女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が低下し、それとともに、骨密度も低下します。
つまり更年期を過ぎた女性は骨租しょう症になりやすいのです。
骨租しょう症は手足の骨だけでなく、歯を支える歯槽骨にも影響を与えるため、歯周病も悪化しやすいのです。
ただし更年期の女性のすべてが骨租しょう症になるわけではなく、骨の材料となるカルシウムの摂取が少ない人が、更年期を迎えるとリスクが高くなります。
これは歯周病にもいえることで、カルシウムの摂取量が少ないと歯周病になりやすいと報告されています。
カルシウム不足が直接歯周病の原因になるわけではありませんが、歯周病を悪化させる因子の一つであることは明らかにされています。
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