歯石をとる理由とは
歯周病にならないようにするには、口の中を清掃したうえで、日常的に自分で口腔ケアをしていくことが大切です。
清掃とは歯垢や歯石をきれいに取り除くことです。
歯垢は、歯にくつついた垢のようなもので、歯周病菌はここで繁殖します。
細菌が棲みついている歯垢のことをバイオフィルムといい、まさにフィルムのように歯とくっついているのです。
そのため、歯垢は唾液では流されにくく、一度ついてしまうと、自浄作用が働きにくいのです。
また、唾液に含まれる抗菌作用も、歯垢の内部には届きません。
歯垢が取り除かれず、歯に付着したままだと、もっととりにくい歯石ができてきます。
歯石とは歯垢が石灰化したもので、主成分はハイドロキシアパタイトといって、歯と同じものです。
歯垢をそのままにしていると、数ヶ月で歯石になり、人によっては2週間ぐらいで歯石ができてしまうこともあります。
歯石は、上の歯と下の歯では性格が異なります。
上の歯の歯石は、唾液の中のリン酸カルシウムが沈着したもので、白っぽい色をしています。
歯冠部(歯の全体の表面)のエナメル質につくため、付着力も弱く、わりあい簡単に除去できます。
下の歯にできた歯石は、歯肉溝滲出液の成分が硬化したもので、茶色や暗緑色をしています。
歯肉溝滲出液とは、歯周ポケットににじみ出ている血液から派生した体液です。
この歯石は上の歯石よりも硬く、歯根部のセメント質にくっつき、しかも、歯周ポケットの中にできるので、取り除くのがむずかしいのです。
歯石そのものには細菌はいませんが、そのままにしておくと、まず歯石が患部を刺激し続けることで、炎症が長引きます。
また歯周ポケットに歯石があると、歯と歯肉が密着しにくくなり、そこに新たな歯垢がたまっていくのです。
歯科医院では、超音波で破壊する機械や器具を用いて手作業で歯石をとっていきます。
この作業をスケーリングといい、これを行うのが歯科衛生士です。
しかし歯科衛生士でも、簡単に取りきれるのは歯周ポケットが3ミリくらいの深さまでで、それ以上、歯周ポケットが深いところに器具が入ると、痛くてがまんできなくなりますから、その場合は、麻酔をかけて、歯肉を切開してとるしかありません。
これは相当重度の歯周病の場合です。
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