人間の歯の生え方とは
人間は肉や野菜などの食べ物から栄養をとって生きていて、食べ物を取り入れる器官は、口です。
口とは、歯や舌や顎などを含んでおり、専門的には「口腔」と呼ばれます。
まず、歯ですが、食べるという行為において、歯はじつに重要な役割を果たしています。
歯がなければ、人間は食べ物を噛むことができず、歯を失った人は、入れ歯を作って噛めるようにします。
最近では、より本物の歯に近いインプラントという方法も選択でき、また歯がなくても、食べ物をやわらかくするなどして、栄養をとることはできます。
しかし、病気でもない限り、人は歯で噛んで、ものを食べたいと思い、その理由は、食べることが、人間の最大の楽しみの一つであるからです。
医学用語でQOLという言葉があり、クオリティ・オブ・ライフの略で、「生命の質」とか「生活の質」と訳されます。
歯を失って、やわらかいものしか食べられなくなるのも、QOLの低下の一つで、それを補うのが、入れ歯やインプラントの役割です。
ただし、入れ歯やインプラントは決して万能ではなく、やはり自分の歯を残すのがベストです。
年をとると、総入れ歯になるのは避けられないと思っている人がいますが、決してそんなことはなく、年をとっても歯を残す方法はあるのです。
歯が残っていれば、食べるためのQOLは十分維持できると考えられており、本人の努力しだいでは、もっと多くの歯を残すことも可能です。
人間は最初に乳歯が生え、永久歯に生まれかわります。
永久歯の数は上下合わせて32本で、永久歯32本に対して、乳歯は20本です。
乳歯の奥歯(乳臼歯)は8本で、永久歯の小臼歯と対応しています。
さらに、永久歯に生えかわる頃には、子供の顎は大きく発達し、さらにその奥に大臼歯が生えてきます。
このように人間は、一生のうちに2回歯が生え、これを「二生歯性」といいます。
哺乳動物には「二生歯性」の生き物が多く、これに対し、ワニなどの爬虫類は一生の間に何度も歯が生えかわるので、「多生歯性」と呼ばれています。
人間の歯も何度も生えかわるのなら、歯を失う心配もなくなるが、残念ながら1回限りなのです。
このほか、ネズミのように一生のうちに1回しか歯が生えない「一生歯性」の動物もいます。
ただし、ネズミの場合は、歯の成長が止まらず、伸び続け、ネズミが硬いものをガリガリかじるのは、歯が伸びすぎないように削るためです。
人間の場合は、生後6〜8ケ月頃から乳歯が生えてきて、20本の乳歯が生えそろうのは2〜3歳頃です。
最初に生えるのは、下の乳中切歯、次いでその両外側に、乳側切歯、乳犬歯、第1乳臼歯、第2乳臼歯の順番で生えていきます。
生えそろった乳歯は、10〜12歳頃までに、すべて抜け落ち、かわりに永久歯が生えてきます。
最初に生えてくるのは、奥歯の場合は、一番奥にある第1大臼歯です。
一般に永久歯は、乳歯が抜けた後に、なくなった歯を埋めるように生えてきます。
しかし、第1大臼歯は第2乳臼歯(乳歯の一番奥の歯)の隣に生えてくるのです。
第1大臼歯は生えかわっていないのかというと、じつはそうではなく、顕微鏡レベルで観察すると、乳歯の痕跡がみられます。
乳歯の発生途中で消えてしまうため、まるで乳歯が後から生えてきたように見えるのです。
第1大臼歯の奥に生える第2大臼歯も同様で、第2大臼歯が生えると、子供は永久歯が生えそろったように思うが、これで終わりではなく、第2大臼歯の奥に、第3大臼歯が生えてきます。
なお前歯の場合は、下の中切歯が、最初に生えてくる。第1大臼歯も中切歯も、生え始めるのは6歳ぐらいからで、第1大臼歯は6歳臼歯とも呼ばれます。
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