噛む習慣が頭をよくする
よく噛むことは、脳の働きをよくする作用もあり、歯と脳は神経でつながっていますが、噛むことによって、それらの神経ネットワークが刺激されるのです。
実際、噛むことによって、脳内の血流量が増加するという報告もあります。
脳の血流の増加は、脳機能の活性化と関わっており、よく噛むようにすると、脳は刺激され、記憶力や学習能力なども向上してくるのです。
噛むことの基本は食事で、子供のうちから、よく噛む習慣をつけさせれば、頭のよい子に育つのです。
逆に、高齢者の場合は、歯の残存数が少なく、噛み合わせが悪い人ほど、脳の記憶をつかさどる海馬や思考に関わる前頭葉の容積が減少するといわれています。
噛むことは脳の働きと密接に関わっており、子供のうちから噛む習慣をつけさせることで、学習能力は高まるし、逆に年をとっても噛む習慣が続いていれば、脳の働きの低下が防げるし、認知症の予防にも役立つのです。
「食べ物を口に入れたら飲み込むまでに30回噛みなさい」というようなことがいわれますが、1口ごとに30回も噛んだら、ご飯などはドロドロになってしまい、美味しくなくなります。
確かにゆっくり食べられますが、これでは食事そのものを楽しめません。
食べ物は五感で味わうもので、これによって、食事を楽しく、ゆっくり、味わって食べることが可能になります。
五感とは味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚の五つです。
嗅覚とは食べ物のにおいを感じること、視覚は食材の彩りや器のデザインなどを目で見て楽しむこと、聴覚は食事のときの会話です。
食べるときは会話があったほうがよく、触覚とは噛む感覚を味わうことです。
噛むことで最も大事なのは、食べ物を適度な大きさに砕いて、唾液と混ぜ合わせることにあります。
唾液がたっぷり出ていれば、食べ物を過剰に細かくする必要はないのです。
むしろ、食べることが楽しいと感じられれば、自然によく噛めるようになります。
噛む刺激は、歯から顎の骨へと伝えられ、神経ネットワークを通じて、脳へと伝わっていきます。
噛むことの快感を歯ごたえとか、噛みごたえなどと表現するが、このように噛むことが心地よいと感じられることが大切なのです。
だからこそ、人は美味しいものを求めるのです。
まずいものは、さっさと飲み込んでしまいたいので、噛み続けることができないし、その結果、唾液も十分に分泌されなくなります。
また、噛む力が衰えている高齢者などは、よく噛めないので、噛み続けていると、だんだん顎が疲れてきます。
そのため、まだ十分食べ物が細かくなる前に、飲み込んでしまうのです。
だからこそ、噛むための顎の力が大切で、また、顎が丈夫であっても、噛み合わせが悪いと、気持ちよく噛むことができません。
こうした人もやはり、噛むのが嫌になって、すぐ飲み込んでしまうようになります。
食べ物を噛むための顎の動きは、まず大きな食品を噛み切り、さらに細かく砕き、最後に擦りつぶします。
この動きのことを、専門的には、せん断運動、圧断運動、臼摩運動といいますが、噛み合わせが悪いと、この三つの運動がスムーズに行われません。
たとえば、イカやタコなどのようなグニヤグニヤした食品は、この運動がちゃんと行われていないと、よく噛めません。
よく噛めないという人は、噛み合わせに問題がある可能性があります。
噛み合わせのよい人は、努断、庄断、臼摩の運動がリズミカルに行われるため、意識しなくても自然に噛めるようになり、それによって、脳にも十分な刺激が伝わり、食べ物も美味しいと感じることができるのです。
食べ物の条件は味を抜きには語れないが、歯ごたえや噛みごたえもまた美味しさを感じる必要条件なのです。
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