小さな負荷で筋肉を鍛えるとは
中高年や、筋肉の少ない女性で、脂肪を消費するという最終目的で筋肉を増やそうという場合、筋トレをするようにといわれても、なんとなく抵抗を示す人も多いかもしれません。
そんな人でも自宅にいながら、一人で簡単に始めやすく、さらに、もっとよいことには効果をすぐに実感できるのが、、スロートレーニング、略して、「スロトレ」です。
文字通り、ゆっくりと動作をするトレーニングです。
ゆっくりと負荷をかけるだけで、筋肉を太く、強くするというトレーニング方法ですが、もちろん、ただゆっくり動かせば何でもいいというわけではありません。
条件としては、かける負荷の理想は50%1RM。感じとしてほかなり楽な負荷で、何回でもできそうに感じる軽さですが、実際に試してみると男女とも三〇回から三五回で限界というのが50%1RMの目安です。
それくらいの負荷をかけながら、スロトレの要領でおこなうと、基本的には五回から一〇回やると、キツイと感じます。
主なターゲットは、まず大腰筋で、大腰筋は、背骨と大腿骨をつなぐ筋肉で、老化防止筋肉です。
そして、腸骨筋、脊柱起立筋、中背筋 (足を広げるときなどに働く筋肉)などのコアマッスルです。
いずれもコアという呼称にふさわしい働きをしている筋肉ばかりです。
高い負荷もいらない、回数もいらないというのは、なぜか。
スロトレの原理は、筋肉に高い負荷がかかったと「錯覚させる」ことにあります。
筋肉は、力を入れたり緩めたりすることで、筋肉のなかの血管に対し、圧迫、弛緩という刺激を与えます。
血液をポンプのように送り出す役目もします。
筋肉には、大きく四つの役割があります。
ひとつめが直感的にもわかるように、力を発生し、運動の源となることです。
そして、二つめが、熱源となることです。筋肉はエネルギーの最大の消費者であるというのも、このことによります。
三つめは、筋肉が循環の補助作用をしているというということです。
筋肉が強い力を発生すると筋肉内部の圧力が高まり、血液が絞り出され、緩めると、筋肉のなかに血液が急激に流れ込みます。
これをくり返すことで、筋肉はあたかもポンプのように働いて、体のなかの血液の循環を助けます。
とくに心臓より下の位置にある下肢の筋群、つまり「足」において、この役割はとても重要で、これが、「足は第二の心臓」といわれるゆえんです。
四つめに、フットボール選手や空手の選手を見ればよくわかりますが、外部の衝撃から体を防御するという役割を担っています。
スロトレでは筋肉に力を出させることによって、自らの内部の血液の流れを制限します。
そして、制限することで、大きな負荷がかかっていると錯覚させるのです。
たとえば、ひじを曲げて拳をぐっと握って力をこめると、上腕部にいわゆる「力こぶ」ができます。
筋肉が膨らんでいる状態で、このとき膨らんだ筋肉では静脈が圧迫され、一時的に血液の流れが悪くなっています。
拳をゆるめてひじを伸ばすと、圧迫から開放され、流れがよくなります。
血液をポンプのように送り出すというのはこういう現象を指しているわけですが、通常より長い間、静脈を圧迫することで、高い負荷がかかっていると「錯覚させる」ことがスロトレの原理です。
ゆっくり動かすことで、筋肉にずっと力を入れている状態を保つのです。
筋肉のなかの血液の流れが制限されると、筋肉は酸素不足の状態になります。
この状態は、重たいバーベルを上げるときのように筋肉に高い負荷をかけたときと同じなのです。
筋肉は、高負荷がかかったと錯覚し、結果、筋肉が発達するのです。
実際のスロトレとは、例えば、立ったり、しやがんだりをくり返すスクワット運動、お尻の筋肉(大臀筋)、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)、裏側の筋肉(ハムストリングス)を使う運動です。
コアマッスルでもある脊柱起立筋も使います。
通常のスクワットなら、一〇回から一五回ができるような負荷をかけるために、バーベルやダンベルで調整しなければなりません。
しかもそれを三セット、それでようやく筋肉が増えるのですが、スロトレなら50%1RMでいいので、自重負荷、すなわちバーベルやダンベルほぼば不用です。
しかも、五回から一〇回でいいのです。
それだけで筋肉が増えるのです。
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