ダイエットは脂肪を減らすより筋肉?
筋肉が落ちることで、脂肪が増えるのではなく、あくまでも、筋肉が落ちることによって、まず代謝が減り、その結果として脂肪が増えるのです。
そして、もうひとつは、筋肉こそが代謝をになう最大のエネルギー消費者なのです。
たとえば、立ったり座ったり、手を上げたり下げたり、という日常生活の動作中はもちろん、何もしない状態、ただ生きているだけの状態、つまり、心臓が脈打ち、呼吸し、体温が保たれていれば、エネルギーを消費しているのです。
意識して筋肉を動かさなくても、筋肉が、とくにコアマッスルが熱を発しているのです。
肥満やメタポリックシンドロームが問題視されるのは、代謝障害から、循環障害を引き起こすからです。
脂質や糖質などをエネルギーとして使いにくくなる、それが代謝が悪くなるということです。
そのエネルギーを消費してくれる最大の消費者が、筋肉で、体のなかで、一番、脂質や糖をエネルギーとして使っている消費者は、筋肉なのです。
メタポリックシンドロームは、内臓脂肪を減らせといういわれ方をします。
そのため、つい、お腹まわりについた「内臓脂肪を減らす」という、直線的な思考をしてしまいがちですが、実はその前に、脂質を消費してくれる一番の消費者は筋肉であり、その筋肉がちゃんと働いていないから内臓脂肪が増えるのだという、根本的な原因を理解する必要があります。
脂質や糖質の最大のエネルギー消費者は、筋肉なのです。
ですから、筋肉が動けば、脂質が消費される、すなわち、脂肪が落ちるのです。
つまり、代謝を改善するには、脂肪をエネルギーとして使用してくれる筋肉を活性化させればいい、ということになります。
これが健康のためのダイエットの本質です。
ダイエットというと、苦い女性の専売特許のように思われているようですが、決してそうではなく、中高年の男性にこそ、より必要なのです。
活動的な若い女性なら、それだけでも代謝が進み、また筋肉も維持されていれば、健康という意味でほ、それほどダイエットが必要かどうかは微妙なところです。
対して、予備軍も含めれば二人に一人がメタポリックシンドロームという、四〇歳過ぎの男性は、年々減り続ける一方の筋肉量を維持、あるいは増やし、代謝を改善し、脂肪を減らす努力をすぐにでもする必要があります。
現在は、メタポリックシンドロームでも、予備軍でもない人であっても、健康維持・増進のために、代謝を意識して、筋肉を増やすことが大切です。
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