夜尿症の原因のホルモン
幼児期から引き続く夜尿の原因としては、夜眠っている間に、脳下垂体というところから出て来る抗利尿ホルモンが十分に分泌されていないことがあげられます。
また、体の発育についてみると、夜尿症の多くは、比較的身長の低い子供が多い傾向があり、これは身体の発育をつかさどる成長ホルモンが脳下垂体というところから出ており、同じ脳下垂体が関係しているためと考えられています。
しかし、この時期に低身長傾向がみられても、急に身長が伸びるスパートの時期が遅れているだけで、あとから追いついていくことが多いので心配はいりません。
また、ごく一部の夜尿症児に、下垂体性小人症といって、成長ホルモンの治療を必要とする子供もいます。
脳下垂体から分泌される抗利尿ホルモンが腎臓で作られる尿量を調節しており、このホルモンは健康な大人の場合、夜間には日中の2、5倍以上も多く分泌されることがわかっています。
通常、夜間に寝入って睡眠が安定すると、このホルモンがどんどん出てきて、その結果、睡眠中に作られる尿量が減って、濃い尿となって夜尿をしないですむわけです。
大人は、夜尿が治りたての子供と異なって、朝目覚めたときにそれほど尿がたまっていないので、子供のようにトイレに駆け込む必要はないのです。
夜尿症児の場合、夜間睡眠中と日中の抗利尿ホルモンの分泌量を比較してみた結果、夜間には日中のやく1、4倍しか分泌されていないことがわかっています。
健康な大人と比較して睡眠中のホルモンの量が不足していることがはっきりしており、この抗利尿ホルモンの分泌が夜間に少ないために、夜尿症児は夜間に薄いおしっこがたくさん作られて、膀胱からあふれて夜尿をしてしまうわけです。
実際に、夜間の尿量をはかってみると、普通は200cc以下なのに、夜尿症児の場合には平均して約400ccとなっており、最も多い子供で一晩で950ccもの尿が出ていたということもあります。
うつ病がんばるな!
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