ジワジワと苦しむCOPD
COPDの症状が進んでくると、そのつらさを「真綿で首を絞められるようだ」と表現されます。
一〇年、一五年の単位でだんだんと呼吸するのがつらくなり、ジワジワと苦しさが増してくるのです。
たとえば、肺がんは早期発見すれば治り、一センチ以下で発見されたら、レーザー治療も可能です。
進行がんの場合は、抗がん剤を使ってうまくがんと共存していくようコントロールしていきますが、残念ながら亡くなる方が多いのが現実です。
いずれにしても、意外と方向性がはっきりしているのです。
ところが、COPDというのは、なかなか死には至らない代わりに、長くしつこく苦しめられます。
どんなに太っていた人でも、肋骨が浮き上がるほどに痩せてくるのです。
息ができない苦しさがジワジワと増していく不安に耐えながら暮らしているうちに、「うつ」状態になってしまう人も少なくありません。
実際、とても明るく快活な女性だったのに、病気が進行するにつれて不眠に悩まされるようになり、気力もどんどん失われてきて、ここ数年は心療内科で処方された抗うつ剤を飲んでいるというようなこともあります。
QOL(日常生活の質)を著しく下げてしまうこの病気は、最終的には酸素吸入なしでは生活できなくなり、どこへ行くにも酸素ボンベを引いて歩かなければなりません。
重度の患者さんは本当にお気の毒で、何とか手助けをしたくても、どうにもならないのです。
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