肺の6割を切除しても機能する
肺は、胃や肝臓や腎臓などと違って、外界に直接通じている臓器で、これは、鼻や口から入ってきた空気がそのままの状態で肺のなかまで取り込まれるということです。
鼻孔や気道、気管、気管支壁などに異物を排除する装置が備わってはいますが、ウイルスや化学物質、ホコリ、カビ、花粉などの異物が直接入り込むかもしれないというリスクを常に背負っているのです。
そのため、非常にデリケートです。
また、生命の維持装置である肺は非常にがまん強く、セーフティマージン(安全の余裕度)がとても高い臓器で、その頑丈さは、がんで肺の6割を切除したとしてもその機能を果たせることからもわかります。
胃がんなら二〜三センチの大きさで胸やけや出血などの症状が出るのに、肺がんの場合はリンゴほどになっても、痛みなどの自覚症状が出ない場合もあります。
がんのなかでも肺がんが「沈黙の臓器」と呼ばれるゆえんですが、それだけに日ごろからもっと、肺の健康に注意を向ける必要があるのです。
たばこを長年吸っている人は、一本も吸っていない人に比べて肺が老化するスピードが早く、肺年齢が高くなります。
それではなぜ、たばこが肺を老化させるのか。
その答えは、たばこに含まれている有害成分にあり、たばこの煙には約四〇〇〇種類もの化学物質が含まれ、そのうちの約二〇〇種類以上が有害物質で、約四〇〜五〇種類が発がん物質だとわかっています。
そのなかでも、代表的な悪玉が「ニコチン」「タール」、そして「一酸化炭素」です。
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