人生が楽しいのは残された時間かも
「内臓ストレス」によって「臓器の焦り」が起こり、一つでも「臓器の時間」が早く尽きてしまうことがあると、体全体が不健康になります。
ただ「臓器の時間」がいつ停止するのかというと、誰にもわからないことです。
残された「臓器の時間」がどれだけあるのか正確に知ることができません。
それでも、どこか体に不具合が出てきて病院に通うようになったり、健康であっても定年間近になったりすると、残された「臓器の時間」を意識せざるをえなくなります。
日本人の2人に1人は、がんになり、3人に1人はがんで死にます。
「がん告知」はまさに、残された「臓器の時間」を明確に意識することになる瞬間です。
2人に1人ががんになるという事実は頭でわかっていても、まさに告知の瞬間は、「なんで私ががんになるの、ほかの人は元気なのに」という、言いようのない思いに駆られます。
それまでの健康管理の歴史を瞬間的に走馬灯のように思い出される方もおられます。
脳は、一瞬にして、それまで過ぎ去ってきた「臓器の時間」を逆回しにして、突きつけます。
「残された臓器の時間」を意識するようになったときのほうが、かえって、自分の臓器が愛おしく思えるものです。
いままで意識しなかった臓器の存在をはっきりと感じるようになります。
最近はがんになっても治るケースが着実に増えてきました。
がんを知ったその日から、がんに侵された臓器と心の中で一生懸命対話しながら、必死に病に立ち向かおうとする生活を始めます。
ようやく臓器が刻んでいる「いま」の時間の流れを感じるのです。
しかし、いつも「死」の恐怖が心のどこかに潜むようになります。
「もうだめかも」という不安は、いくら消そうとしても湧いてきます。
そして、「残された時間」をどう使うべきか、ということを真剣に考えるようになります。
「エンディングノート」を書く人がいま、増えています。
遺書ほど大げさなものではなく、万が一のときに備えて、家族への伝言、病床に伏した場合の介護・治療の方針、葬儀や埋葬方法、財産・保険・クレジットカードについての情報などを健康なうちに書き留めておくメモのようなものです。
法的な強制力はなく、いろいろな様式のものが販売されていて、ネットでもフリーでダウンロードできるぐらいです。
「死」を意識することで、いやがおうでも、これまで見たことのない人生の情景を見ることになります。
自分の人生、仕事に対していままでとはまったく違った見方ができるようになります。
かけがえのない家族のありがたさを知ることになります。
いままで見向きもしなかった自然の移ろい、その美しさを愛でることができるようにもなります。
そう考えると、「残された臓器の時間」こそ、人間として最後に輝ける時間なのかもしれません。
その時間を受け入れるのは楽なことではないかもしれません。
でも人生の最後に用意された魅力的な場面を、誰もが見ることができるのです。
その最後の舞台に立って、すばらしいエンディングノートを書くのがよいのかもしれません。
臓器で一番血液を使うのは?
(答)腸の健康にはカイテキオリゴ
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