内臓とミトコンドリア
臓器にはそれぞれの「時間」があって、本来決められたペースで、時を刻んでいて、その状態を粛々と続けることこそが健康長寿につながります。
しかし、生活のペースがどんどん加速されている現代社会では、ついつい「がんばりすぎ」てしまって、思わず内臓に無理強いしてしまいます。
それが「内臓ストレス」を生み、臓器はペースを乱して、その乱れがほかの多くの臓器の時間の流れ方をも狂わせてしまいます。
その結果、いろいろな病気が同時に多発して、老化が早まってしまいます。
「臓器の時間」の流れが必要以上に速くならないようにするには、いったいどうすればいいのか、原因が「臓器の焦り」であれば、臓器のペースを一定に保ち、オーバーペースにならないようにすることがその対策といえます。
体のエネルギー源は、ATPと呼ばれる物質です。
このATPは、細胞の中で、「ミトコンドリア」という場所でつくられています。
ミトコンドリアは、栄養素である糖分や脂肪を原料にして、酸素を使って、効率よくATPをつくってくれます。
生きるためのパートナー、ミトコンドリアのカは、ストレスに対する臓器の持久力、タフさに直結します。
ミトコンドリアが元気であれば、少々のストレスでは臓器は焦ることなく、最適なペースで時を刻んでいけるのです。
しかし、内臓が強いストレスを感じることがずっと続いてしまうと、それをはねのけようとミトコンドリアががんばりすぎ、能力の限界を超えてしまいます。
するとミトコンドリアが疲れていくに従って、臓器の機能が落ちていき、「臓器の時間」がどんどん速く流れていってしまいます。
ミトコンドリアがたくさん住んでいる臓器は筋肉です。
筋肉には、赤筋と白筋があります。
白筋はミトコンドリアが少なく、ミトコンドリアを使わずにブトウ糖を分解して、瞬間的に大きなカをだすことができる筋肉ですが、すぐに疲れてしまいます。
一方、赤筋はたくさんのミトコンドリアを持っていて、糖分だけでなく脂肪分も材料にして、ATPを持続的に大量につくりだせます。
赤筋は持続力を生みだしてくれます。
ですから、体の脂肪分を減らすには、赤筋のミトコンドリアを活性化させる持続的な運動が必要なのです。
ダイエットに有酸素運動が効くのはこのためです。
年をとると、握力等、白筋を使って瞬間的にだす筋力は落ちないのに、すぐに疲れるようになり、「パテやすさ」が生じてくるのは、赤筋が少なくなって、ミトコンドリアのカが弱ってくるからです。
84歳以上の方のミトコンドリアは、40歳未満の方のミトコンドリアに比べて、46%もエネルギー源のATPをつくりだすカが低下していることが報告されています。
健康な人の筋肉は、赤筋が多くピンク色をしています。
赤筋が、赤みを帯びてピンク色にみえるのは、一つには血管が豊富で血行がいいためで、もう一つには、血液から酸素を受けとるミオグロビンという赤みを帯びたタンパク質が筋肉の中に多いからです。
ピンク色であるということは、そこにはたくさんの酸素が運び込まれている、つまり、酸素をたくさん使う、いきのいいミトコンドリアがたくさんいるということを示しています。
ですから、臓器がなるべく長く、正しく時を刻むには、元気印のミトコンドリア、「ピンクミトコンドリア」を育て、鍛えることが大切なのです。
一方、ミトコンドリアが疲れた状態だと、正しく時を刻むどころかペースが速まってしまい、「臓器の時間」は狂います。
カラスは、その筋肉が大変多くのミトコンドリアを持っていて、赤みを帯びていることが知られており、カラスは黒のイメージですが、じつはピンクの認識が正しいのです。
世界的にみてカラスを食べる習慣はありませんが、食べた方によるとじつはクジラの肉に似ていておいしいともいわれています。
最近ではフランス料理にも登場しているそうです。
そんな赤筋をたくさん持っているカラスですから、大変疲れにくいのです。
臓器で一番血液を使うのは?
(答)腸の健康にはカイテキオリゴ
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