体内時計のリズムは光
1日24時間という時間は、朝の日の出、夕方の日の入り、そして翌朝の日の出の繰り返しの長さで決められています。
なぜ、時間は太陽の動きで決められるようになったのか。
ミトコンドリアを持たない生物では時計は存在しません。
たとえば、食中毒のときにしばしば登場する大腸菌は、ただただ細胞が分裂して1つの細胞が2つになり、それが4、8、16と増え続けるのですが、昼夜の区別なく、お互いの細胞がまったく干渉しないで増え続けるため、時計は不要なのです。
時計を持つようになったきっかけは、「光合成」です。
光合成を行うシアノバクテリアという細胞が植物に住みつき、いまでは「葉緑体」とよばれています。
光合成の第一ステップでは、光によって水が分解されて、その結果ATPがつくりだされます。
これが光合成の「明反応」とよばれるもので、ここでつくられたATPをエネルギー源として、第二のステップに進みます。
ここでは、二酸化炭素を使って、糖分と酸素をつくります。
この反応は「暗反応」といわれています。
このように、葉緑体は、自分自身が生きていくうえで二つの反応を行う必要がありました。
光があるときにだけ行うことのできる「明反応」、そして暗くなってから行う「暗反応」、この二つは、ごちゃごちゃに起こると、全体の反応が進みません。
光があるときは「明反応」、暗くなると「暗反応」ががんばるようにならないといけません。
つまり細胞の中で「分業」が必要だったのです。
体も交感神経と副交感神経が分業することで最適な働きをして健康を保つことができます。
分業を可能にするため、葉緑体は、光を知る仕組みをつくりました。
つまり、太陽の光をもとに自分自身が最も効率よく機能できる「時間」を体内に持つようにしたの
です。
生物みんなが持っている性質、つまり、太陽の光に合わせて時間を持つことは、「概日リズム」とも呼ばれますが、その起源はここにあります。
太陽の周りを回る地球の運行という物理的な現象を、時間の「物差し」に選ぶことで、最も確実にそして効率よく生きることができるようになりました。
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