臓器の時計遺伝子とは
体はさまざまな臓器から成り立っていて、そうした臓器がお互い「社会生活」することで生きていられます。
遠く離れた臓器同士が、協力して作業を行うためには、「時間」を共有して、自分勝手に動くのではなく、ときにはほかの臓器の都合で「待ち」の姿勢をとることも大切で、そのために「時間」が必要なのです。
では、体を統一する「時間」はどのようにつくられ、実際に動いているのか?
生物が時計を持っているという考えは古代ギリシアからありましたが、そのことが科学的に証明されたのは1971年です。
ベンザー・シーモアとロナルド・コノプカは、ハエのなかに、24時間の行動のリズムが失われたものを見つけ、その異常を起こす遺伝子をつきとめ、「ピリオド」と名付けました。
ピリオドは、日本語では、「区切り、節目」という意味です。
これがいま大きな注目を集めている「時計遺伝子」とよばれるものです。
その後、マウスで、日系アメリカ人のジョセフ・タカハシらが「クロック」(まさに「時計」です)とよばれる遺伝子を発見しています。
時間にとって、最も大切な性質は振り子の機能、つまり「周期性」です。
時計遺伝子はこの周期性を生みだします。
「周期性」をつくるために中心となって働く時計遺伝子は、ピリオドやクロック以外にもいくつかのものが知られています。
それら時計遺伝子の指令でつくられるタンパク質は、お互いにお互いの働きに影響を及ぼしあい、24時間の周期で、その機能が増減するようになっています。
そして、こうした時計遺伝子に支配される遺伝子がたくさん見つかっており、一日の中で量が増えたり減ったりする周期性を示します。
じつに、体の遺伝子の3分の1が、一定のリズムを持って働いていることがわかってきました。
臓器は、これら時計遺伝子のリズムに従った「臓器のリズム」によって日々働いているのです。
時間が経過するなかで、臓器たちはまったく同じペースで働いているわけではなく、まさに節目、節目があって、そのあいだに勢いの上下があることが、生物がいきいきと生きていくうえで重要なのです。
臓器で一番血液を使うのは?
(答)腸の健康にはカイテキオリゴ
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