時計遺伝子が狂う人とは
時計遺伝子を壊すとどうなるかを調べる実験が、マウスを使って行われました。
時計遺伝子がなくなってもマウスはちゃんと生きていましたが、「生活のリズム」が狂ったのです。
リズムこそ、「臓器の時間」の流れを決める最大の要因です。
生物は「生きるために食べる」のではなく、「食べるために生きている」ということとも考えられるのです。
時計遺伝子が壊れてマウスの生活のリズムが乱れると、いったいなにが起こったかというと、まず「睡眠覚醒」のパターンが変わりました。
そして次に「食べる行動」に異常が起こりました。
つまり彼らの「生き方」が変わったのです。
その結果、時計遺伝子を破壊したときの1番はっきりした「見た目の変化」として、メタボになったのです。
このように、時計遺伝子に異常が起こると、メタポリックの流れが進みます。
そして、同時に多くの臓器が焦り始め、時間の流れが速くなって健康でいられる時間が短くなるのです。
逆に、光によって決まる「臓器の統一時間」に変更をもたらすことができる最大の要因が「食べること」です。
食べ物が「腸」に入ってきた刺激、あるいは腸から栄養分が吸収されて「肝臓」に運ばれてきた刺激は、腸や肝臓に張りめぐらされている神経を通して、脳に伝えられ、脳の刻む統一時間を変更することができるのです。
ちゃんと食べ物を確保することができるようになって、生物は長生きすることができるようになりました。
すると、長く体の機能を維持して健康を保つために、より正確な生物時計が必要になりました。
その結果、「食べること」によって、時計の進み方を微調節できるオプション機能を搭載するようになったわけです。
人間はもともと、日が高いうちに狩りをして獲物をとり、夕方になると火を用いて灯とし、暖をとる、そしてとってきた獲物を料理してみんなで食べて、その後、真っ暗な夜になると眠るという生活をしていました。
運動すること、食べることは、明るいときに行う行為だったわけです。
ですから標準時の時間の進み方に影響はありませんでした。
しかし現代社会では、コンビニが24時間開いています。
仕事や学校がひけた夜になって、食べる物を買い漁り、録画していたテレビ番組を見ながら夜中に食べ続けるという生活が可能になりました。
そうして生まれた睡眠不足、夜食といった習慣は、光によって決められた標準時に影響を及ぼして、時計遺伝子を狂わせてしまいます。
時計遺伝子に狂いが起こると食べる行動の異常を引き起こし、エネルギー消費のバランスが狂います。
すると今度は、こうした生活パターンの異常が、さらに時計遺伝子の働きを変えエネルギー代謝を悪くするという悪循環を起こします。
代謝の悪さは臓器のストレスにつながり、「臓器の時間」はどんどん速く流れていくのです。
「寝ぬ子は太る」という言葉、睡眠時間が短くなって、食事回数や食べる時間が不規則になってしまうと、子どもたちの体のなかの時計遺伝子の調子もおかしくなりだします。
その結果「臓器の時間」の進み方が狂い始めて、ついに太ってしまうのです。
臓器で一番血液を使うのは?
(答)腸の健康にはカイテキオリゴ
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