アルコール依存症と脳の関係
日本にはアルコール依存症の患者が約230万人存在するというデータがあります。
かつてアルコール依存症は、本人の意志の弱さや道徳観念の欠如が原因などと言われてきましたが、最近ではれっきとした精神疾患のひとつと考えられています。
それはなぜかというと、そういったアルコール依存症患者の特徴は、脳に関係があるからです。
アルコール依存症患者の脳は、前頭葉が全体的に萎縮し、血流が悪くなり、糖代謝も低下していることがわかっています。
そしてセロトニンの機能も低下しています。
依存患者の顔色が悪くなりストレスや不安に苛まれるのはそのためです。
しかし、アルコールの摂取が直接的にセロトニンの機能を低下させている可能性は低いとされています。
動物実験でラットに7日間アルコールを摂取させても、セロト二ン結合脳には特に影響がないという結果が出ています。
その一方で遺伝的にアルコールを好むラットは、飲酒をする前からすでにセロトニンの量が少ないというデータもあります。
つまり、慢性的なアルコールの摂取によってセロトニンの機能が低下が進み、依存症の状態に陥るのです。
なぜ慢性的にアルコールを摂取してしまうのでしょうか?
お酒を飲む方ならわかると思いますが、アルコールを摂取することでストレスや不安が軽減され、快が得られるからです。
神経にどのような影響があるかについては、議論も多いですが、ドーパミンが関与していると考えられています。
快を求めて継続的にアルコールを摂取すると依存症に陥り、ストレスや不安を感じるようになります。
そのストレスや不安を打ち消すために、さらにアルコールを摂取し続けるため、依存から抜け出せなくなります。
これは喫煙によるニコチン依存症でも同じことです。
こういった依存症を改善するためには、禁煙・禁酒しか克服する方法はありません。
これまでにセロトニン神経が弱っている人は、うつ病になりやすく、ここに興味深いデータがあります。
それはうつ病で自殺した人の2〜3割がアルコール依存患者でもあったというのです。
アルコールとうつ病、そして自殺という三つの事柄には因果関係があるとも考えられ、アルコール依存症とうつ病の併発は、いくつかのパターンがあると考えられます。
アルコール依存症でセロトニンの機能が低下し、うつ病になったというケースのほか、うつ病の症状を緩和しようとして飲酒して依存症になったというケース、またどちらが先ということはなく、ストレスや性格など共通の原因から飲酒とうつにかかったというケースもあります。
どのようなケースにしても、アルコール依存症とうつ病を併発している人は、セロトニンの機能が激しく低下していることは間違いありません。
アルコール依存症による前頭前野腹外側部のセロトニン伝達機能の低下は、暴力行動を誘発することがわかっており、アルコール依存症患者は飲酒後に暴れることが多いですが、その暴力が自分に向けられてしまうのです。
そしてアルコールによって、その衝動がさらに加速されてしまうのです。
セロトニンカを鍛えることで、ドーパミンを抑制させることができます。
それが一番お酒と上手に付き合う方法だと思います。
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