思春期の脳と性ホルモン
思春期の子育てが難しいのは、脳の成長だけでなく、性ホルモンが密接に関わっています。
思春期に入ると、男子は11〜12歳、女子は10〜11歳で第二次性徴が始まり、性ホルモンが脇の下と陰部の発毛と性器の発達を促します。
この性ホルモンが脳にも影響を与えているのです。
思春期の心理的な変化としては、自我意識の高まりや他者との関係における葛藤などがあげられます。
これは対人関係が家族や仲良しの友だちが主体のシンプルなものから、恋人、ライバル、先輩・後輩などを主体とした複雑で階層的かつ競争的なものに変わるためです。
よい人間関係を築けないとセロトニンカを阻害される環境ができてしまい、引きこもリやいじめなどの問題が発生しやすい時期だと言えます。
このライバル意識や上下関係が形成されるのは、前頭前野の働きが関係しています。
人はこの時期に、よい成績や試合に勝つことなどの報酬を求めるドーパミン的行為に積極的に関わり、そのために意欲的になる傾向が強まっていきます。
また、たくさんの経験をしようとするので、他人とのコミュニケーション能力、つまり共感脳も発達します。
特に他人の表情や行動からその意図や欲求などを読み取るノンバーバルコミュニケーションに関して変化が現れます。
具体的には「恐怖の感情」に敏感になることが、実験からわかっており、人の恐れに対してすごく敏感になっているのです。
感受性も豊かになり、言葉の裏を読む力がついていきます。
思春期の子どもは、性ホルモンの発達と同時に前頭前野の発達も促進しているわけです。
そうした成長途上の子どもが大人とすれ違いやすい理由は、ひとつは、大人が子どもの変化に気づいていないことです。
子どもは3歳までは非言語によるコミュニケーションしかしませんが、3歳を過ぎ、11歳くらいまではむしろ積極的に言語を覚えます。
だから親も言語によって子どもを教育するわけです。
しかし、思春期に入ると子どもは再び敏感に共感脳を働かせ、非言語によって物事の本質を見ようとします。
しかも言語力も理解力も赤ちゃんの時よりあがっていますから、その本質を見極める力はある意味で大人より敏感です。
一方で大人は、思春期に入っても子どもを小学生の時と同じように言語で言いくるめようとしますが、子どもはそれを「言葉ではあんなことを言っているが、心では本当は違うことを思っている」と非言語によって見抜くのです。
思春期になると子どもが大人にとって「生意気」に感じるのはそのためです。
もうひとつは大人と子どもの価値観の違いが大きな原因の場合もあります。
中学生くらいの子どもを持つ35〜45歳くらいの大人は、現実社会で家族や自分を養うためにお金を稼ぎ、財を築くという快や報酬を追い求めるドーパミン的価値観を主体として生活しています。
それに対して思春期の子どもは、徐々にドーパミン的価値観に移行していきますが、社会経験がないために心に現実とはかけはなれた夢を抱きがちです。
さらに共感脳も発達する時期なので、よリセロトニン的心豊かな生き方を求める傾向にあります。
だから大人の世界が強欲な金満主義に見えて抵抗を覚えるのです。
大人がその価値観のズレを理解しないまま、表象的に思春期の子どもと接すると、子どもは「大人はわかってくれない」というストレスを感じ、強い反抗期を迎えることがあります。
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