母性脳を育てるオキシトシン
セロトニン以上に強力な味方がお母さんにはついています。
それはオキシトシンというホルモンで、オキシトシンは人と人の絆を維持する時に働きます。
特に妊娠中と授乳期にオキシトシンは活発に分泌されます。
そして驚くべきことに、オキシトシンはおっばいをあげることによって分泌されるのです。
子どもが母親のおっぱいを吸うと、母親の脳からオキシトシンが分泌され、心の中の不安を打ち消し、安心感をもたらす作用があるのです。
子どもにミルクをほ乳瓶であげるのではなく、おっぱいを直接あげることは、母親のストレスを緩和する作用があるわけです。
そしてオキシトシンが分泌されるとセロトニン活性を促し、みなぎる元気も出てくるのです。
まさにおっぱいをあげるという行為は、母にとっての栄養剤なわけです。
それだけではなく、母親が子どもを産むと、どこか腰が座って幸せに充ち満ちた感覚になるわけも、この授乳にあるのです。
大抵の女性は、子どもを産むまでは自分を中心に自分のために生きている傾向にありますが、子どもを産んだとたんに身を捧げるように、子どもを守るようになります。
それは授乳行為がオキシトシンだけではなく、ドーパミン神経も活性化するからなのです。
おっぱいを吸われてオキシトシンを分泌し、ドーパミンの快を得た母は何度も授乳を繰り返すうちにその快により多幸感を得て、意欲に満ちてそれに依存します。
女性が子どもを産んで変わったと感じるのは実はそんなところから来るのです。
ラットでオキシトシンの実験をした報告があり、母親ラットに子どもと依存薬物であるコカインの二者択一の条件を与えたところ、母親ラットは子どもを選んだのです。
つまり子どもの存在というのは、麻薬の何倍も依存性が高く大切なものであるわけです。
それゆえ子どもにとっても母にとってもおっぱいをほ乳瓶ではなく、乳房から与えることは大変重要なことなのです。
しかし授乳行為はノルアドレナリンの分泌を抑える効果があるので、不安感は持たないかわりに集中力に欠けるようになってしまいます。
女性が育児休暇を取るのは何も子どもを育てるためだけではなく、体そのものが働ける状態にないことを指しているのです。
オキシトシンは、授乳期に特に活性化されますが、グルーミング行為によっても分泌されます。
つまり、セロトニン活性の第三の力であったグルーミングはオキシトシンを介して行われていたということなのです。
だからお母さんは一日中おっぱいをあげてグルーミングをしているのですから、いつでも幸せに満ちて力強いのです。
唯一集中力に欠けるということを除けばオキシトシンは母にとって最高の安定剤です。
ちょっと気分が落ち込んできたり、ノイローゼ気味だと感じたらおっぱいをあげたり抱っこをするといいのかもしれません。
子どもとのグルーミング行為は、母親とだけでなく父親や家族とした時でも効果があります。
子どもを抱えた時のどこか特別な多幸感をみなぎらせる力は、単に見かけが可愛らしいからということだけではなく、体でざわって抱き上げ、撫でるという行為によって得られていることだったわけです。
親が子どもを大切に育てるというメカニズムには、それなりの生理的作用も関係していたのです。
最近の実験によれば、オキシトシンは妊娠後期のラットにおいて抗不安化作用を発揮することが明らかになっています。
通常、オキシトシンは女性の妊娠後期から授乳期初期に分泌が増えます。
これは出産や育児に伴う危険やストレスに対して、抑制効果をもたらすものとして解釈されています。
現代人にとって、この不安を取り除くという作用は役立つ場面が多いのです。
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