サプリメントで軽いうつならを改善
食事以外の方法で必要な成分をとるには、サプリメントを活用する方法もあります。
健康に美容にアンチエイジングにと、広く活用されていますが、なかには、うつの改善に役立つといわれるものがあるのです。
軽いうつならサプリメントのみでも、ある程度、症状を改善することが期待できます。
さらに、成分によっては、慢性炎症を抑制する働きもあるといわれているのです。
また、サプリメントのよさのひとつは、抗うつ薬に比べて副作用が少ないということです。
たとえば、青魚の脂肪でも知られるω−3不飽和脂肪酸はサプリメントとしても一般的ですが、これなら、妊娠中の女性でも赤ちゃんへの影響を心配せずに飲めるのではないかと期待されています。
<SAMe>
地中海式食事に関連し、葉酸やビタミンB12によって活性化する成分です。
正式名は、S−アデノシル・メチオニンで、通称SAMeとよばれ、近年、非常に注目されているアミノ酸サプリメントです。
体内でも生成され、全身のあらゆる細胞に存在しており、これが、脳内では情報伝達ネットワークの健全化に重要な役割を果たしています。
このSAMe単独で抗うつ効果をもつことも、数多くの臨床試験で認められています。
しかも、抗うつ薬に匹敵するほどの効果があるといわれます。
うつのほかにも、肝炎、関節炎、線推筋痛症などの炎症の改善に役立つことがわかっています。
効果が得られやすい1日の摂取量は、外国人を対象とした研究によると、800〜l600ミリグラムといわれています。
<セント・ジョーンズ・ワート>
ハーブのひとつで、和名は西洋オトギリソウ、もう2000年も前から止血剤や消炎剤として使われてきたハーブです。
うつ治療にも、古くから活用されていて、ドイツでは抗うつ薬として処方もされています。
このセント・ジョーンズ・ワートは、抗うつを謳ったサプリメントのなかでは、もっとも高い信頼性を得ています。
権威ある研究機開によるいくつもの臨床試験を統合・分析したメタ解析によって、軽いうつであれば、現在の抗うつ薬の主流であるSSRIと同じぐらいの効果があると評価されています。
その働きは、まだ十分に解明されているとはいえませんが、もともとは消炎剤として使われていたほどの高い抗炎症作用があることから、その炎症抑制のメカニズムも働いているのではないかと考えられています。
SSRIや、病院で処方される心臓病やぜんそくの薬などと併用すると相互作用が問題になることもあります。
<ω−3不飽和脂肪酸(EPA、DHAなど)
青魚などに含まれますが、食事で摂取できる量はかぎられているので、うつの症状が強めに出ている場合はサプリメントで効率的にとり入れます。
EPAのほうがDHAに比べてうつ改善効果が高く、そして、両方をあわせて摂取することで、より高い効果が期待できます。
副作用はほとんどありませんが、やみくもにとりすぎると、かえって効果は出にくくなるといわれます。
研究によると、1日にl〜2ミリグラムまでが適正な摂取量といえるようです。
<ビタミンB6>
女性は男性の2倍、うつ病を思いやすいという統計があるのですが、その理由のひとつが、女性特有のホルモン変動だといわれます。
女性にとっていちばん身近なホルモンの変動期は、生理前といえます。
この時期になると多くの女性は、頭痛や腹痛といった体の痛みに悩まされたり、アレルギーなどの持病が悪化したり、イライラしたり、うつっぽくなったりと、さまぎまな症状が出やすくなります。
これらの症状は、PMS(月経前症候群)、精神症状がひどいときはPMDD(月経前不快気分障害)とよばれます。
こんなとき、精神科や心療内科では抗うつ薬のSSRIや女性ホルモンを処方することはよくあるのですが、もうひとつ、高い効果が確認されているのがビタミンB6です。
欧米では、生理前の不調を訴える女性はあたりまえのようにこのビタミンB6を飲んでいて、その効果を確認するためのメタ解析によれば、精神症状についてはSSRIに次ぐ効果があり、女性ホルモン療法より高いということが証明されています。
うつ病がんばるな!
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