心のストレスを減らす
うつの原因である慢性炎症は、多くの場合、慢性ストレスによって起こります。
慢性ストレスの主なものは、食事、運動などの生活習慣が乱れているときにくる身体的なストレス、対人関係や過去のトラウマをはじめ、解決の難しい問題や悩みを引きずっているときに生じる心理的なストレスの2種類です。
これらの慢性ストレスを減らすことができたなら、慢性炎症も改善します。
慢性炎症の原因となる心理ストレスを減らすためのセルフ・ヘルプという方法があります。
セルフ・ヘルプとは、自分でできる心身のケア法のことで、大きくは2つの種類があります。
体に働きかけたり、五感を使ったりする『ヒーリング・メニュー』と、精神療法(サイコセラピー)を応用した 『セラピー・メニュー』 です。
まず、『ヒーリング・メニュー』 は、ストレス解消や心身のリフレッシュに役立つもので、友人とのおしゃべりや外出、だれかに話を聞いてもらうといったものから、マッサージ、アロマテラピー、森林浴、自律訓練法、瞑想などさまぎまなものがあります。
その多くは、世界各国で古くから気分転換の方法として用いられてきたもので、その後、うつや不安障害などの心の不調の対処法として発達してきました。
ヒーリング・メニューのいちばんの特徴は、ストレスが和らぎ、自分自身がらくになったり、気持ちよくなったりすることです。
その意味では、たとえば、「美容院に行くといい気分になれる」、「マンガを読むと、いやなことをみんな忘れられる」ということなら、それも、その人にとっては、立派なリラクセーション・メニューといえます。
そもそも、ストレスを解消しようとする行為には、軽いうつなら、ただそれだけで症状を和らげる効果があるといわれます。
精神的につらくなっているとき、ふだんなら無意識にでもできている気分転換ができなくなりがちです。
だからこそ、意識的にヒーリング・メニューに取り組むことが大切になってくるのです。
大きな効果が期待できるヒーリング・メニューですが、それだけでは、一時的なストレス緩和にしか結びつかないケースもあります。
それは、「その人自身が、ストレスを生み出し続けるパターンをもっている」、「ストレスをうまく受けとめることができない」などの傾向が顕著にある場合です。
考え方、行動、人間関係のパターンになんらかのクセや歪みのあ
る場合で、このようなときは、その根本の部分を見ていく必要があります。
うつ病がんばるな!
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