グルタミン酸や活性酸素と脳細胞
慢性炎症は、脳細胞のグルタミン酸を増やすこともわかっております。
グルタミン酸というのは、昆布などに多く含まれるうま味のもとで、調味料の原料としてもおなじみです。
そして、この物質は脳細胞にとって不可欠なものなのですが、増えすぎてしまうと細胞を傷つけ、神経毒となり、しばしば、心の病気の原因になってしまうのです。
そして、慢性炎症で、もっとも恐いもののひとつが、活性酸素による酸化(サビ化)作用です。
活性酸素は、からだ防衛軍が敵を攻撃する武器として使われるものですが、慢性炎症が起きているときはジリジリと必要以上に出続けます。
肌の老化の原因としても知られるように、活性酸素は毒性が強く、ウイルスや細菌だけでなく、健康な組織や遺伝子にもダメージを与えます。
とくに脳細胞は、この活性酸素にとても弱いといわれるのですが、脳細胞が酸化してしまうと、記憶力や思考力だけでなく、感情などの適切な情報処理にも悪影響が出て、うつの原因となります。
さらに、細胞の酸化が進むと、恐ろしいことに、アポトーシスという脳細胞の自殺反応を加速してしまい、情報処理能力がますます失われてしまうのです。
脳の慢性炎症は、いくつものメカニズムが複雑に連動してうつを引き起こします。
そして、この手ごわい慢性炎症を抑えることが、これからのうつ治療では不可欠な視点となってきます。
うつ病がんばるな!
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