炎症伝令物質と脳内化学物質の働き
体には情報伝達ネットワークがくまなく張りめぐらされていて、脳(心)の働き、手足などの動作、内臓の働き、ホルモンの分泌、免疫機能など、さまざまなことに使い回されています。
ファイナル・コモン・パスウェイという考え方で、炎症伝令物質は、このネットワークを通じて「免疫反応を起こせ」という命
令を脳に送っています。
また、炎症伝令物質は、脳内化学物質への命令も同じネットワークを通じて出しています。
だから、慢性炎症によって免疫反応の調子が狂っているときは、同じネットワークを使っている脳内化学物質の働きも悪影響を受けやすいのです。
脳内化学物質には、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどがありますが、それぞれ、心身の働きに関するさまぎまな情報伝達を行っています。
その調子がおかしくなると、心や体の調子も狂い、それが、うつなどの原因となるわけです。
脳内化学物質はうつの根本的な原因とは考えにくいものの、それらが心身の働きにおいて、大切な役割をになっていることはたしかなのです。
炎症伝令物質が分泌されていると、脳内化学物質の生成量が減ってしまうこともわかってきています。
たとえば、セロトニンの材料としては、肉、魚、豆、ナッツ、乳製品などに含まれるアミノ酸が欠かせません。
ところが、炎症伝令物質が分泌する酵素がこのアミノ酸を壊してしまうのです。
そうして、セロトニンが不足すると、結果的に、心身の情報伝達にも支障が出るのです。
うつ病がんばるな!
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