脳細胞の生まれ変わり
じっは、脳細胞というのは一度死んだら、二度と再生しないとかつては信じられていました。
しかし、幸いなことに、ストレスホルモンなどが原因で死んでしまった海馬領域などの細胞は生まれ変わるということが明らかになっています。
これを、神経新生といい、神経新生には、ある程度、時間がかかり、また、抗うつ薬には神経新生を促進する作用があることがわかっていますが、現在、使われている薬では力不足で、情報伝達ネットワークをもとのレベルにまで復旧できるとはかぎらないともいわれます。
ある動物実験では、神経新生には薬のほかに、学習や運動、遊び、いい食事、広い生活スペースなど、さまぎまなアプローチが効果を上げるという報告もなされています。
神経新生が適切に行われていくことは、脳の学習力や記憶力、そして、健全な行動習慣や人格形成にとっても大切だと考えられています。
新しい脳細胞がどんどんつくられることで、脳は柔軟に保たれ、健康な働きを維持しているわけです。
ところが、長すぎたり、強すぎたりする炎症反応は、脳内の一連の新陳代謝にも異常をもたらします。
たとえば、炎症伝令物質は、神経新生に関わる情報伝達や脳への栄養補給という仕事もになっているのですが、これがスムーズにいかないと、脳の神経新生は滞ってしまいます。
既存の脳細胞への栄養補給もままなりませんから、思考力や感受性などにも支障が出かねないというわけです。
また、ストレスホルモンも、脳細胞を死滅させるだけでなく、神経新生をブロックすることがわかっています。
うつ病がんばるな!
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