全身の情報伝達ネットワーク
全身の情報伝達ネットワークで働いているもののひとつが、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの化学物質です。
これらのことを脳内化学物質といいますが、脳に存在して、思考や感情の伝達に関わっているのは、そのほんの一部にすぎません。
大半は脳以外の場所に存在し、たとえば、痛みなどの感覚を伝えたり、手足の動作や内臓の働きにかかわったりなど、全身の情報伝達で大切な役割を果たしていることがわかっています。
そして、これらの化学物質は一般にもよく知られているのですが、その背後で、まだ、さまざまな物質がうごめいているようだということが、近年の研究から解明されてきています。
その代表が、免疫などをコントロールするサイトカインなどの炎症伝令物質です。
そもそも、情報伝達ネットワークというものが注目されるようになったのも、免疫研究がきっかけだったのです。
この存在ひとつをとってみても、もはや、心の変調という出来事を脳内化学物質という一点では語れないことがわかります。
そこで、うつやその背景にあるネットワーク異常の本質を知るために必要となってくるのが、ファイナル・コモン・パスウェイという視点です。
「脳だけ」から「全身」へと視野を広げることが大切になるのです。
うつ病がんばるな!
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