炎症伝令物質とストレスホルモン

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炎症伝令物質とストレスホルモン

慢性炎症がうつを発症させるメカニズムとしてはいくつかのものが考えられていますが、とくに大きく関わっているのが、炎症伝令物質とストレスホルモンです。

慢性炎症があるとこれらが体内で増加し、情報伝達ネットワークの調子を狂わせたり、脳細胞にダメージを与えたりなど、さまざまな形でうつの要因をつくります。

炎症は免疫反応が働いたときに起こり、そのときに欠かせないのが、サイトカインとよばれる物質です。

サイトカインとは、免疫反応に関係するたんばく質の総称です。

細菌やウイルス、がん細胞などを見つけたときに、体内の免疫細胞でつくられ、「免疫反応を起こせ」というメッセージを脳に送る役割をになっています。

炎症伝令物質といえ、ほかにもさまぎまな炎症伝令物質がありますが、なかでもサイトカインはその代表格といえるのです。

うつと慢性炎症の関わりが発見されたのは、がん、C型肝炎などの治療に使われるインターフェロンという薬の研究がきっかけでした。

このインターフェロンも、もともとは人間の体内でつくられる炎症伝令物質です。

この薬が数多くの治療の現場で使われていくなかで、うつを発症したり、自殺したりする人が見られるということがわかってきたのです。

そして、その後の研究によって、このインターフェロンには、副作用として、うつのような症状がでることがよくあるということがはっきりとしました。

体の病気を治療するための薬が、なんと精神面にも影響していたわけです。

これと似たようなことは、風邪をひいたときなどに経験されているかもしれません。

風邪をひくと、食欲がなくなったり、体がだるくなったりしますが、それと同時に、精神面でも寂しくなったり、不安が強くなったり、食への関心が薄れたりします。

これは、病的行動とよばれる、感染症に対する体の防御反応です。

食欲を低下させることで、細菌の増殖に必要な栄養をとらないようにし、その栄養不足の状態にたえられるようにと心身の活動を控え、エネルギーの消耗を少なくしようとしているのです。

この現象を起こすのも、炎症伝令物質だと考えられています。

感染症にかかると、「免疫反応を起こせ」というメッセージとともに、「うつっぽい症状を起こせ」というメッセージも脳に送っているのです。

そして、感染症にかかっていなくても、脳の慢性炎症が起きているときは、体内の炎症伝令物質が増えています。

それがうつの症状をよぶことがあるのです。

実際、重いうつを患っている患者さんの血液検査をすると、何種類かの炎症伝令物質が高い値を示すことも知られています。

うつ病がんばるな!

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