睡眠は疲労を回復させる
睡眠は肉体的な疲労や精神的な疲労などあらゆる疲労回復に役立ちます。
疲労因子FFの働きを抑え、活性酸素によって傷つけられた細胞を修復してくれる疲労回復物質FRという物質があります。
実は疲労回復物質FRは傷ついた細胞の修復作業を、昼も夜も24時間ぶっとおしで行っています。
一般に、活動的な生活を送る昼間は、体の中では多くの活性酸素が発生して細胞を傷つけていますから、疲労因子FFも多くなります。
昼間は疲労回復物質FRが一生懸命に働いても、疲労因子FFの量があまりにも多く、細胞の修復が追いつきません。
しかし、夜になると酸素をたくさん消費するような運動や活動は少なくなるので、活性酸素の発生も抑えられ、疲労因子FFの量も減ります。
すると、疲労回復物質FRの働きが俄然上回るため細胞の修復が進むのです。
活性酸素の発生が減る夜の睡眠中が、細胞の修復を行う疲労回復物質FRの活躍の場で、これが、睡眠が疲労回復の特効薬とされる理由です。
人間の体の中では、24時間細胞の損傷と修復が常に行われているのです。
中でも睡眠は、傷ついた細胞を修復して疲労を解消するためには不可欠な時間ですから、睡眠時間が短いということは細胞の修復時間が短くなることであり、活性酸素によって傷ついた細胞をきちんと補修することができなくなります。
睡眠不足は、細胞の修復が進まない→昼にまた活性酸素が増える→細胞がさらに傷つく→前夜よりたくさんの細胞を修復しなければならないのに不完全な修復で終わる→翌日、また活性酸素が増える、こうした悪循環に陥ってしまい疲労がなかなか抜けない状態になります。
睡眠不足が続くと体がだるかったり、頭がすっきりしなかったり、疲れが残ったように感じるのはこのためなのです。
逆に十分な睡眠時間をとることができれば、細胞の補修も中途半端にならず傷はきちんと修復されます。
疲れもとれて朝の目覚めもすっきり、となるわけです。
疲労回復だけでなく、健康維持のためにも睡眠が大切なことはわかってはいるものの、仕事や残業、育児などでそれができないというのが実情で、働き盛りの年代の睡眠時間は減少しているのです。
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