達成感のあるときの疲労とは
何時間も運動したり、仕事をしたりすると、体には疲労因子FFが増加しますが、、疲労因子FFが増加していても必ずしも疲労感を感じないことがあります。
単純作業はすぐに飽きて疲労を感じます。
また、つまらない会議や講義ではただ座っているだけでも極度の疲労を感じたりします。
一方、熱中しているテレビゲームや、楽しい仕事をしているときは、疲れを感じることなく徹夜してしまうこともあります。
日常生活において、体に実際に起こっている疲労と、疲れたと感じる自覚的な疲労感は一致しないことが多々あるのです。
疲労感は意欲や達成感に大きく影響されるので、本当の疲労を意味しません。
通常、疲労因子FFが増えて疲れると、脳へとその信号が伝えられ、疲労因子FFが増えて体が疲れているから休みなさい、という警告を認識します。
体にはその情報がフィードバックされ、人は眠気を催し睡眠や休養をとるわけです。
しかし、やりがいや達成感があると、それが邪魔をして疲労因子FFからの信号が無視されてしまい、この状態を、脳がマスクされる状態といいます。
意欲や達成感を司る前頭葉が極度に発達した人間では、疲労感を簡単に消すことができるのです。
本来感じるはずの疲労感を脳が感じにくくなり、体には疲労がたまっているのに、それを認識できない状態が疲労感なき疲労なのです。
仕事熱心なビジネスマンが夜遅くまで仕事をして、その後スポーツクラブに汗を流しに行くというのも要注意なのです。
これは疲労を感じにくくさせたり、かえって疲労を増やしてしまう原因になります。
運動をするとドーパミンやアドレナリンなどの快感や興奮を与える物質が脳全体に作用するので、一時的に疲労感がとれたような錯覚に陥ります。
ランナーズハイという言葉、これはマラソン選手などが長時間走り続けていると気分が高揚して疲労感を感じなくなる状態で、これも脳がマスクされた状態といえます。
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