エネルギーを作る仕組みとは
呼吸をしたり、体温を保つなどして生命を維持するため、あるいは日常生活における活動にはエネルギーが必要で、そのエネルギー工場となっているのが、細胞の中のミトコンドリアです。
ここで食事からとった栄養素がエネルギーに変えられ、このエネルギーをATP（アデノシン三リン酸）といいます。
エネルギー源となるのが炭水化物（糖僻見）や脂質で、炭水化物の代謝に必要なのがビタミンB1やα−リポ酸、脂質の分解を促すのに必要なのが、パントテンf酸カルシウムとL−カルニチンです。
糖質や脂質はアセチルCoA（アセチルコエンザイムエー）という物質になり、エネルギーを生み出すTCA回路に取り込まれ、エネルギーのもとになる電子になり、CoQ10（コエンザイムキューテン）という補酵素によってATPというエネルギーに変換されるのです。
疲労で細胞の働きが低下するということは、このATPをつくる能力が低下するということです。
このエネルギー工場が支障をきたし、エネルギーを効率よくつくり出せなくなります。
運動で、有酸素運動と無酸素運動があります。
有酸素運動というと、ウオーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどがそうで、酸素を持続的に取り込みながら行う運動です。
体に取り込んでいる酸素を使いエネルギーを生み出しながら行うので有酸素といいます。
しかし、運動の強さが高くなりある限度を越えてしまうと、肺から取り込んだ酸素の供給量だけでエネルギーをつくることができなくなり、体は酸素がなくても、つまり無酸素でエネルギーをつくる状態へと変わります。
100メートル走がその状態です。
無酸素運動とは一般的にいうならこのような激しい運動のことで、運動中に楽に呼吸することもできず酸素の取り込みが少ない運動です。
しかし、こういった状況下でも運動をするためには、エネルギーが必要です。
無酸素運動では、酸素がなくてもエネルギーを生み出せるしくみを利用しています。
このように状況に応じて体はエネルギー産生のしくみをスイッチして、効率よくエネルギーを生み出しています。
疲労によって細胞が壊されるとこうした働きもスムーズでなくなるので、エネルギー効率の悪い疲れやすい体をつくってしまうことになるのです。
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