コーヒーの疲労回復効果とは
受験勉強や深夜残業などで疲れてきたときは、コーヒーを飲んで眠気を解消するという人がいます。
コーヒーを飲むと眠気が覚め、頭がすっきりし、体もしゃきっとしてくるので疲れがとれたように感じます。
これはコーヒーに含まれるカフェインの覚醒作用によるもので、この働きにより、疲労感を緩和し、一過性ではあるもののパフォーマンスを向上させます。
どうしても徹夜をして仕事を片づけなければならないというときは、カフェイン入りのコーヒーやお茶を利用するのもよいかもしれません。
しかしそれは、一時的に疲労感を消すだけで本当の疲労を消したことにはなりません。
カフェインに関しては、自律神経の働きを高める、集中力を高め作業効率を向上させる、運動能力を向1させるといった効果を示す実験結果があります。
ただ、これらはあくまで一時的な作用であり、本質的に細胞の機能を高めているわけではありません。
むしろ、カフェインの覚醒作用にはリバウンドが指摘されており、効果が切れたときに眠気や疲労感が増強するとされています。
疲れがとれたように感じるのは、覚醒作用によって脳がマスクされているに過ぎず、疲労感の原因である疲労を緩和していないと考えられ、少なくとも、疲れを癒すためにコーヒーを続けて何杯も飲むのは危険です。
栄養ドリンクなどにも通常少量のカフェインやアルコールが含まれており、こうした栄養ドリンク類は、カフェインで眠気を覚まし、アルコールで気分を高揚させることにより疲労感をマスクしているという可能性も否定できません。
ですから、疲労回復を目的とした栄養ドリンクの長期の利用は、疲労の蓄積を助長してしまう可能性もあるのです。
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