肝がんの肝移植
肝硬変や肝がん、劇症肝炎などで肝細胞が著しく破壊されてしまうと、もはや生命を維持するのに必要な機能を果たすことができなくなります。
そのような場合に選択されるのが肝移植です。
肝移植には「脳死肝移植」と「生体肝移植」があります。
脳死肝移植は、脳死と判定された人の肝臓を移植します。
生体肝移植は、健康な人の肝臓を半分だけ切除して移植します。
臓器提供者をドナー、肝移植を受ける患者さんをレシピエントといいます。
現在、日本で行われている肝移植の大半が生体肝移植です。
日本では1997年に臓器移植法が制定されて、1999年に一人目の脳死移植が行われましたが、それから現在まで、ドナー不足のため、いまだ一般的な治療法にはいたっていません。
一方、生体肝移植は1989年から行われており、2005年までに移植を受けた人の数は約3200人に上ります。
そのうちの15%が肝がんによるものです。
肝移植の利点は、移植により、劇的な回復が認められることです。
肝臓には再生能力があるため、たとえ半分だけの肝臓を移植しても、しばらくたつと患者さんの体内で肝臓本来の大きさに再生します。
移植後の新しい肝臓は肝がんが消えているばかりか、肝硬変もなくなります。
術後はずっと免疫抑制剤を飲み続けなければなりませんが、基本的には正常な肝臓に戻ります。
当然ですが、容態も見違えるようによくなります。
ただし、ウイルス性肝炎により肝硬変、肝がんへと進行して、肝移植に至った患者さんは、移植後の肝臓で肝炎が再発するという問題が生じます。
移植の拒絶反応を防ぐための免疫抑制剤を服用しているせいもあり、移植後の肝炎は、普通に肝炎を発症した場合にくらべて2〜3倍の速度で進行するといわれています。
この新たな肝炎をいかに食い止めるかという問題はあるものの、移植後5年目の生存率は約70%というデータもあり、移植をしなければ生命に関わる状態と考えると、やはり移植は有効な治療であるといえます。
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