肝機能を調べる血液検査

肝機能を調べる血液検査

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肝機能を調べる血液検査

肝臓病が疑われたら、肝臓病の原因と病態を調べるためにさまざまな検査をします。

まず、最初に行うのは血液検査で、肝臓病を診断するための検査項目はたくさんあります。

@AST(GOT)とALT(GPT)

ASTとALTは、もともと肝細胞の中に含まれている酵素です。

肝臓の障害によって、肝細胞が破壊されると、血液中にこれらの酵素があふれ出して、数値が高くなります。

急性肝炎や劇症肝炎の初期には1000IU/L以上の高値になることもありますが、肝硬変、劇症肝炎の末期になるとそれほど上昇しません。

これはすでに肝細胞が壊死してしまい、血液中に流れ出す酵素が少なくなるためです。

以前はGOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)、GPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)と呼ばれていましたが、国際的にAST(アスパラギン酸アミノトランスフエラーゼ)、ALT(アラニンアミノトランスフエラーゼ)が使われるようになり、日本でも後者が用いられるようになりました。

名前が変わっただけで、単位などは同じです。

A総ビルビリン

ビリルビンは古くなった赤血球のヘモグロビンからつくられる黄色い色をした物質で、胆管を通って、十二指腸から小腸、大腸に流れて、最終的には便となって体外に排泄されます。

肝機能が低下して胆汁がうまくつくれない、あるいは胆道が閉塞するなどして、ビリルビンがきちんと流れない場合、ビリルビンが血液中にたまって全身へ送られます、これが黄疸です。

黄疸になると、皮膚や白目が黄色っぽくなります。

またビリルビンが尿中にも回り、尿が紅茶のような濃い色になります。

Bγ−GTP

肝臓内の胆管でつくられる、肝臓の解毒作用にかかわる酵素です。

体内では毒素とみなされるアルコールを過剰に摂取すると、数値が高くなることが知られています。

肝細胞中に含まれ、アルコール性肝障害のはか、肝硬変、薬剤性肝障害、慢性肝炎の活動期など、細胞に障害が起こると血液中に流れ出て、数値が上昇します。

CALP

ALPは肝臓以外にも、腎臓、骨芽細胞、小腸など、全身に広く存在する酵素で、多くは細胞膜上に存在します。

ALPが存在する臓器の組織が破壊されると血液中にALPがあふれ出し、数値が上昇します。

肝臓では、胆汁中に流れ出します。

胆管が腫瘍や結石などで閉塞していると、行き場をなくしたALPは血液中にあふれ出し、数値が上昇します。

ALPは骨や小腸の病気でも上昇することがあります。

また子どもでは正常でも高い数値を示しますからALPが高い値でも総ビリルビンが正常の場合は、肝臓以外の病気を疑うことも必要となります。



D総たんぱく

食事から摂取したたんばく質は体内でアミノ酸に分解され、肝臓で各種のたんばくに合成され、血液中に放出され、全身で利用され、この数値が低くなるということは、肝機能が低下して、肝細胞でたんばく合成が十分に行われなくなっている状態が考えられます。

総たんばくは主にアルブミンとグロブリンに分けられます。

Eアルブミン

アルブミンは肝臓でつくられる血清たんばくの一種で、総たんばくの50%以上を占めます。

肝機能が低下すると、肝細胞のたんばく合成能力も低下して、血液中のアルブミン量は低下します。

血液中に放出されたアルブミンは血液中の水分の量を調節する働きを持っており、これが減少すると血管の外側に水分があふれ出し、足のむくみや腹水が起こります。

Fコリンエステラーゼ(ChE)

肝臓でつくられ、血液中に放出される酵素の一種で、肝硬変などで肝機能が低下すると、血液中のコリンエステラーゼは減少します。

ただし、脂肪肝の場合は逆に血液中のコリンエステラーゼの量が増加することがわかっています。

Gプロトロンビン時間

プロトロンビンは、肝臓でつくられる血液凝固因子で、プロトロンビン時間とは、血液が固まるまでの時間をいいます。

急性肝炎、肝硬変、劇症肝炎などで肝機能が低下すると、肝臓のプロトロンビンを合成する能力が低下して、プロトロンビン時間は長くなります。

H血小板数

血小板は、骨髄でつくられ、脾臓で壊されます。

体内では出血を止める働きがあります。

肝硬変になると、脾臓から肝臓へ血液が流れ込む門脈の圧力が高くなり、脾臓が腫れて大きくなり、赤血球や白血球、血小板などの血球が脾臓にたまり、破壊されるため、血液中の血小板数は減少します。

I総コレステロール

コレステロールは脂質の一種で、食事からも摂取されますが、大部分は肝臓で合成されます。

肝機能が低下すると、同じ血清たんばくのアルブミンは増加しますが、総コレステロールは低下します。

Jγ−グロブリン

アルブミンと同じ、血清たんばくのひとつで、免疫作用に重要な役割を果たす物質です。

肝機能が低下すると、アルブミンが減少するのに対し、γ−グロブリンの量は増加します。

その性質を利用して、アルブミン(A)とグロブリン(G)を比較するA/G比という検査もあります。

肝機能が低下すると、A/G比は低下します。

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