B型肝炎の治療が必要ない場合と必要な場合
B型肝炎ウイルスには遺伝子型がA型からH型まであり、日本ではA型、B型、C型(まれにD型)までが認められ、最も多いB型、C型は急性肝炎のみで、ウイルスがすみ着くことなく治癒しますので、急性肝炎は、健康な大人がかかった場合、症状の強い場合のみ、入院をして劇症肝炎へ移行しないか注意しながら、点滴、栄養補給で治療していきます。
問題は近年増えている遺伝子型がB型のタイプで、感染者の約10%が慢性肝炎へ進行することがわかっています。
慢性肝炎への進行はさまざまで、たとえば、幼少期に感染し、十代後半くらいまで何の症状もなく、成人してから30歳くらいまでに発症する症例では、ウイルスが増殖しているときに出現するHBe抗原が自然に消失して、HBe抗体が出現して肝炎が治まり、落ち着いた状態になることがあります。
これをHBeのセロコンバージョンといいます。
多くの場合、HBe抗体が出現するとウイルス量も少なくなり、肝機能も正常化します。
この状態をHBe抗体陽性の無症候性キャリアといい、肝炎の鎮静化した無症候性キャリアの状態は、肝炎から肝硬変や肝がんに進行する心配ははとんどなく、すぐには治療の対象にはなりません。
じつはB型肝炎ウイルス感染者の約70〜80%が無症候性キャリアの人で、無症候性キャリアの人は基本的に治療の必要はありませんが、できれば年1〜2回、肝機能検査とウイルスの状態を確認しておくようにします。
治療が必要なのは、HBe抗原が持続的に陽性で、HBe抗体が出現せず、肝機能の異常が続く場合です。
この場合は、進行性の慢性肝炎と考えられ、肝硬変や肝がんになる可能性があるため、治療の対象となります。
ただし、B型肝炎ウイルスは「DNAウイルス」と呼ばれるウイルスで、肝細胞の核の中に含まれるDNAの中にひそかに組み込まれることがあり、これを完全に除去するのがむずかしいウイルスです。
しかし、薬の進歩によりウイルス量を測定感度以下に抑え込むことができるようになり、病気の進行を抑え、将来、肝がんになるリスクも下がりました。
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