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文字がうまく書けない症例
太郎さん(65歳)は、定年後も会社に嘱託として残り、事務や経理の仕事を続けてます。
2年ほど前から、少しずつ異変が起こり、文字はスムーズに書けなくなったのです。
文字を書いていると手がこわばってきて、文字そのものを書いているうちにだんだん小さくなっていきます。
正直、字が下手になったと感じるようになりました。
かかりつけの医者に診てもらうと、書痙(しょけい)だと診断され、精神安定剤を処方してもらいました。
書痙とは、心身症の一つで、文字を書こうとすると、痛みやけいれんがあり、書くことが困難になる症状をいいます。
しかし、一向によくなる気配がなく、それどころか、ジワジワと悪くなっているように思えるのです。
最初は右手だけだったのが、左手の方まできこちなくなってきました。
さらに、ワイシャツのボタンをはめたり、外したり、いった動作をするとき、両手の指がうまく使えないのです。
パソコンのキーボードを打つのもぎこちなくなって、時間がかかるようになりました。
「この頃、体の動きがのろくなったわね」と妻に言われて驚きました。
自分では自覚していなかったのです。
そう指摘されてみると、前よりさっさと歩けないような気がします。
歩幅も狭くなっているようで、腰が少し曲がってきたようでもありました。
神経内科に診てもらったところ、パーキンソン病だと診断されました。
その後、抗パーキンソン病薬を飲むようになって、手の症状はほとんどなくなり、歩くのもさっさとした足取りが戻りました。
うつ病がんばるな!
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