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パーキンソン病の重症度
パーキンソン病は、放っておくと次第に症状が進んでいく病気です。
しかし、病気の進行度は、人によってさまざまです。
非常にゆっくりと進む場合は、病気が始まってから10年以上経っても、ほとんど変わらないように見える人もいますが、あっという間に進行する人もいます。
ただ、病気が進むスピードは違っても、どのような順序で進んでいくかは、大体決まっています。
それを示す尺度として「ホーン・ヤールの重症度分類」というものがあります。
このヤール重症度は、ステージTから始まり、最終的にはステージXになります。
@ヤール重症度T、U
症状は手足の左右どちらかのみで、機能障害はほとんどないか、あってもごく軽いものです。
ヤール度Uになると、症状は左右両側、あるいは体の中心部に出てきますが、バランスの障害はありません。
ですので、解除がなくても、日常生活や通院に不自由することはあまりありません。
手足のふるえは、はじめに出てきますが、現れない人もいます。
介助なしで、自力で歩けますが、しっかりと歩けなくなり、つまずくことが多くなります。
寝ている状態から起き上がるのに時間がかかったり、手で何かこまかな動きをするのがすばやくできず、特に大きな動作をするとき遅くなったように見えます。
症状は、左右の片側から、次第に両側に及んでいきます。
体の一部分がこわばるようになり、細かな作業をするとき、手先が思うように動かなくなって、病気に気づくこともあります。
Aヤール重症度V、W
パーキンソン病は、難病の一つとして、医療費を公費から援助される制度があります。
ただし、この制度の認定基準は、現在のところ、ヤール度V以上の人が対象になっています。
ふるえ、こわばり、無動、寡動、歩行あるいは姿勢反射障害など、4大症状の多くがあらわれてきます。
パーキンソン病特有の歩き方で、前に傾いた前屈姿勢で、歩幅は小さく、小刻みになり、小走りになって止まらない突進現象を伴うこともあります。
歩き出そうとするとき、足が地面にはりついたようになり、足を前に出すことができなくなります。
また、狭いところをあるくとき、足がすくんで通れなくなったり、方向が転換がうまくできなくなります。
Bヤール重症度X
寝たきり、あるいは車椅子生活をせざるを得ない状態で、手足はゆっくりとは動かせますが、自分で動かせる範囲は非常に狭くなり、独力では立ったり歩いたりすることができなくなります。
抑揚のない小声でぼそぼそしゃべる、どもりがちになる、次第に早口になる、など言語障害が進んで、言葉が聞取りにくくなります。
また、動きは不自由になって寝たきり生活になることで、関節の拘縮、床ずれ、呼吸器感染症、尿路感染症など、さまざまな合併症が起こりやすくなります。
拘縮とは、関節が変形したまま固まってしまう状態です。
うつ病がんばるな!
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