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Lドーパはドーパミンを増やす
Lドーパとは、化学物質の名前で、自然界においては動物にも植物にも存在している、アミノ酸の一種です。
Lドーパには、いくつかの化学反応をへてドーパミンに変化する性質があります。
パーキンソン病は、体を動かすための神経伝達物質・ドーパミンが不足することによって起こりますが、Lドーパは、この不足しているドーパミンを外から補充する薬です。
効果が確実で、深刻な副作用も少なく、もっとも信頼性の高いパーキンソン病薬といえます。
ドーパミンを補充するなら、直接ドーパミンを薬にする方法も考えられますが、それだと脳まで届かないのです。
飲み薬の成分は、食べ物などと同じように、小腸で吸収されて血液に取り込まれ、全身に運ばれていきます。
ところが、脳の入口には入ってくる物質を制限する関門があり、ドーパミンは分子が大きいため、この関門を通れないのですが、Lドーパなら通れるのです。
脳内に入ったLドーパは、ドーパ脱炭酸酵素という酵素の働きでドーパミンに変わりますので、線条体にドーパミンを供給できるわけです。
ただ、この脱炭酸酵素は、脳だけでなく、胃や十二指腸、小腸、肝臓、腎臓、すい臓など、体中いたるところに存在しているため、Lドーパは脳に運ばれる前に、途中の臓器でどんどんドーパミンに変えられてしまいます。
服用したLドーパのうち、脳に届くのは1%ぐらいで、非常に高率が悪いのです。
さらに途中で作られたドーパミンは、胃腸では吐き気、心臓では胸の痛みや脈お乱れなど、いろいろなトラブルを起こします。
そこで脱炭酸酵素の働きを抑えるドーパ脱炭酸酵素阻害薬をLドーパと一緒に飲むことで脳にドーパミンを供給できるのです。
うつ病がんばるな!
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