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更年期障害の症状とうつ
更年期とは、閉経をはさんだ前後4〜5年間くらいで、大体45歳から55歳くらいまでの時期をいいます。
この時期には、エストロゲンの分泌が次第に減少し、やがて停止するようになるため、膣や外陰部の粘膜が萎縮して、粘膜を保護している分泌液が少なくなり、粘膜が乾燥して性交痛や膣炎を起こしやすくなります。
また、更年期はホルモン系とそれに影響を受けやすい自律神経系の働きが乱れて、さまざまな症状が起こります、これを更年期障害といいます。
このうち最も訴えの多いのが、ほてりやのぼせで、ホットフラッシュといって、一時的に顔や体がカーッと熱くなることもよくあります。
同時に大量の汗が出て来ることもあり、毛細血管の収縮拡張、体温調節、汗の分泌などをコントロールしている自律神経の失調により起こるものです。
そのほか、手足の冷え、しびれ、頭痛、頭重、肩こり、腰痛、倦怠感、めまい、耳鳴り、眼の疲れやかすみ、動悸、息切れ、食欲不振、腹痛などがよくみられます。
排尿の感覚が短くなったり排尿のキレが悪くて時間がかかるなどの泌尿器科の症状、虫が這うような感じがしたり、ピリピリするなどの皮膚の異常感覚などが起こることもあります。
こうした身体的な症状のほかに、不眠、イライラ、不安、気分の落ち込み、物事に対する興味の低下、記憶力の低下、集中力の低下、性欲の低下など、精神的な症状もよく起こります。
更年期障害の治療として、エストロゲンを補充するホルモン補充療法(HRT)があり、減少したエストロゲンを補い、身体症状だけでなく、軽いうつ状態にも効果があります。
しかし、中等度や重症のうつ病にはこれだけでは不十分で、抗うつ薬や心理療法などが必要になります。
更年期は、仮面うつ病といって、体の症状が強く出るうつ病もあり、うつ状態になりやすい時期ですので、心の状態に対する配慮が必要です。
うつ病がんばるな!
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