便秘を防ぐ生活習慣
便秘とは、2日以上つづけて便がでない状態のことをいいます。
最近では、欧米化した食生活の影響で食物繊維の摂取量が減少しているためか、慢性的な便秘に悩む人も少なくありません。
とくに肝臓病の人の場合、便秘は非常に危険な状態です。
便は、排出されるまでの間に腸の中で発酵し、アンモニアなどの有害物質を発生させていますが、その一部は血液中に吸収され、肝臓で解毒されます。
便秘をすると、この有害物質の量が大量に増え、肝臓に負担をかけることになるのです。
それだけではなく、肝硬変の人の場合は、この有害物質が脳にまわってしまい、肝性脳症という意識障害をおこしてしまうのです。
便秘は、不規則な生活習慣が原因の場合がほとんどです。
そのため、まずは規則正しい生活に改めることが第一です。
とくに、朝の過ごし方は重要で、朝は、腸がもっとも活発に動く時間帯なので、おなかがからっぼになっているところに冷たい水や朝食などを摂取して腸を刺激します。
腸が動く感じをキャッチしたら、それを逃さず、すぐトイレに行きます。
また、朝おきたときにおなかをからにしておくために、寝る3時間前までに食事をすませておくこともポイントです。
夜更かしをすると、朝おきた後も、腸は活発に動きません。
さらに、夜食などを食べてしまうと、起床後の腸の動きがますます鈍くなります。
早寝、早おきを基本とし、朝おきたらすぐ冷たい飲み物を飲み、朝食をしっかりとる習慣をつけます。
もちろん、トイレに行くための時間もしっかり確保します。
食物繊維には、便をやわらかくし、便の量を増やすとともに、腸壁を刺激して排便をスムーズにするはたらきがあります。
根菜類、いも類、海藻類などに多く含まれていますから、これらの食品が不足しないように気をつけます。
慢性的な便秘に悩む人には、デスクワークの多い人など、体を動かすことの少ない人が多くみられます。
日ごろからまめに体を動かす習慣をつけ、大腸の動きを活発にすることも、便秘解消のためのポイントです。
便秘にもいくつか種類がありますが、「けいれん性便秘」の人の場合、ストレスが原因で便秘になっている場合が少なくありません。
趣味の時間を充実させるなどの方法で、ストレスをためないくふうをします。
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