薬物が原因で薬物性肝障害
薬物が原因でおこる肝障害を「薬物性肝障害」といい、肝臓は体内に入ったものを解毒・代謝する臓器ですから、たとえ薬であれ、体質によっては障害の原因になるのです。
薬物性肝障害には「中毒性肝障害」と「アレルギー性肝障害」の2つのタイプがあります。
中毒性肝障害は、薬物そのものの副作用によっておこるもので、薬やその代謝物の毒性が肝臓に直接作用して、肝細胞を破壊します。
一方、アレルギー性肝障害では、薬やその代謝物が体質に合わないため、それを排除しようとする免疫作用がはたらいて、アレルギー反応をおこします。
薬物性肝障害の多くは、このタイプです。
薬物性肝障害の症状は、たいてい薬の服用後24〜28時間以降に現れますが、肝臓にどのような障害がおきているかによって症状も異なります。
「肝細胞障害(肝炎)型」は肝細胞に炎症がおこるタイプで、全身倦怠感、食欲不振など急性肝炎の症状が現れます。
自覚症状のないこともあれば、劇症肝炎をおこしたり、慢性肝炎に移行することもあります。
「胆汁うっ滞型」は、肝機能が低下して肝臓に胆汁がうっ滞した状態で、黄疸や全身のかゆみなどが特徴です。
アレルギー性肝障害では後者のタイプが多く、発熱や発疹といったアレルギー症状も同時にみられます。
薬物性肝障害の治療の基本は、原因となった薬の服用を中止することです。
まずはほかの肝臓病との鑑別をして、薬物性と診断された場合は、薬の特定をおこなうことになります。
複数の薬を飲んでいる場合やアレルギー性の場合は、原因薬物を特定するのがむずかしいこともあります。
疑わしい薬がわかったら、ほかの病気の治療でどうしてもその薬を飲まなければならない場合を除いて、いったん服用を中止します。
薬物が原因ですから、基本的には薬物療法はおこないません。
薬を中止してから2〜4週間もすれば、たいていの場合は肝機能が改善します。
症状が重い場合は、原因薬物の中止だけでは肝機能を改善することができないため、個々の症状に対する薬物療法をおこなうことになります。
薬物性肝障害は、処方薬であれ市販薬であれ、薬であればどんなものでもおこる可能性があります。
最近では、ダイエット食品や健康食品に含まれる成分によって肝障害をおこすケースも報告されています。
薬を使用中に胃腸障害や皮膚症状などが現れたら、すぐに医師に相談するようにします。
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