アルコールは症状に応じて飲む

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アルコールは症状に応じて飲む

肝・胆・すいの病気のときには、本来なら禁酒が原則です。

アルコールは肝臓の仕事を増やし、肝細胞を傷つけるうえ、すい炎をおこす原因にもなりえるからです。

とはいえ、お酒の好きな人にとって、いきなりの禁酒はたいへんなストレスです。

そこで、どうしても禁酒がつらい人は、病気ごとの上限量を守って、少量で楽しむようにします。

ただし、明らかに病気の症状がでているときや、肝硬変の非代償期の場合などは、いっさい飲むことはできません。

症状が回復した後も、どのくらいなら飲んでよいかを医師に確認してからにします。

アルコールによって肝臓やすい臓を悪くするのは、たいていお酒のつよい人です。

それは、あまり飲めない人に比べ、無意識にたくさんの量を飲んでしまいやすいからです。

病状が安定し、少量なら飲んでいいといわれた場合でも、つよい人ほど注意が必要です。

かるく1杯だけのはずが、気づいたら、とならないよう、十分注意します。

飲みすぎを防ぐには、家族の目が行き届きやすい自宅で飲む、周囲の人に病気のことを伝えておく、などの対策が効果的です。

胃がからっぼの状態でお酒ばかり飲んでいると、アルコールの吸収速度が速くなり、その分、肝臓やすい臓に与えるダメージも大きくなります。



飲むときは、必ずつまみも食べるようにします。

ただし、から揚げなど、脂質を多く含むものは避けます。

枝豆や冷や奴、生カキなど良質のたんばく質を多く含むものや、野菜のごま和え、サラダなどのように、ビタミンを多く含むメニューがおすすめです。

ビタミンは肝臓の回復を助けるとともに、アルコールによって肝臓に脂肪がたまるのを防いでくれます。

つまみからとるだけでなく、飲みに行く前や飲んだ後に野菜ジュースなどで補給するのも、ひとつの手です。

アルコールを摂取した後は、肝臓を回復させるための時間が必要です。

ですから、飲んだ日の翌日は飲まないようにするのが、肝臓のためには理想的です。

比較的調子のよいときでも、必ず週に3日は休肝日をもうけるようにします。

お酒のつよい人や、アルコールが原因で病気になった人の場合、つい量を飲みすぎてしまう傾向があります。

しかし病気のときは、上限量を必ず守らなくてはいけません。

そんな場合は、いつもより高価で上質のお酒を飲むのもひとつの方法です。

少量でも満足感が得られ、飲みすぎを防ぐことができます。

中高年の男性の場合はとくに、お酒を飲む時間が、人づき合いの楽しみや、ストレス解消の場となっていることが少なくありません。

お酒をうまく減らすには、コルフや釣り、囲碁・将棋などの趣味をとおして、お酒以外で、人づき合いを楽しむ時間をつくることも大切です。

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