糖尿病を予防する
国民病と呼ばれて久しい糖尿病。糖尿病と糖尿病予備軍を合わせた数は、約2210万人(平成19年)と推定されています。
日本人の5〜6人に1人は、糖尿病対策が必要という計算です。
ですが、糖尿病が疑われるにもかかわらず、なんの治療も受けていない人が約4割もいるといわれています。
なぜなら、糖尿病の初期ははとんど自覚症状がなく、ふつうの生活が送れるからです。
そもそも糖尿病とは、血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が異常に高い状態によって引き起こされる病気です。
ブドウ糖はからだを動かすエネルギー源となり、その濃度はつねに一定範囲内に調節されています。
その調節を行っているのが、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンです。
ところが、このインスリンが不足したり、正常にはたらかなくなると調節がうまくいかなくなり、血液中にブドウ糖があふれてしまいます。
これが糖尿病で、大きく分けて1型と2型があります。
●1型糖尿病
膵臓のβ細胞が何らかの理由で破壊され、インスリンが分泌できなくなることで起こります。
子どものころから始まるケースが多いのが特徴です。
●2型糖尿病
血液中にインスリンはあるものの、生活習慣などによりはたらきが悪くなったり分泌量が減ったりすることで、うまく調節ができなくなって起こります。
日本人の糖尿病の95%以上がこのタイプです。
血糖値が高い状態を放置していると、気づかぬうちに症状が進み、糖尿病網膜症、糖尿病神経障害などの合併症を引き起こすほか、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクも高めます。
糖尿病を引き起こすおもな原因は生活習慣ですが、なかでも重要なのが肥満です。
平成14年に実施された「糖尿病実態調査」でも、生涯で一番多かった体重が重い人ほどすなわち、肥満状態の程度が重いほど、糖尿病になりやすいことがわかっています。
また、メタポリックシンドロームの元凶である内臓脂肪が増大すると、インスリンのはたらきを低下させ、血糖値を上昇させる悪玉の脂肪ホルモンを分泌することが、最近の研究でわかってきました。
つまり、肥満は大きなリスクファクターであり、太っているというだけで糖尿病を招く下地をつくってしまうのです。
もし、現在の体重が20歳のころと比べても10s以上増えているという人は、糖尿病に注意が必要です。
さらに、近年の急激な糖尿病患者の増加の多くは、60〜70歳代の高齢者であることが統計からわかっています。
加齢とともに、血液中のブドウ糖をエネルギーに変換する能力(耐糖能)が低下することや、細胞の老化により血糖値を下げる力が弱くなる(インスリン抵抗性)ことなどが大きな要因と考えられています。
肥満でないからといって、安心は禁物です。
何はともあれ、糖尿病を予防するには、摂取カロリーを抑えるのが一番です。
食べ過ぎは血液中の血糖値を上昇させ、脂肪も蓄積しやすくしますので、腹7分日を実践するようにすることが大切です。
また、食べる順番も大切です。食後に血糖値を急上昇させないためにも、野菜や果物、食物繊維の多い食品から順番に摂るようにします。
1口30回ずつ、ゆっくりとよく噛んで食べることも大切です。
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