発酵食品の整腸作用
味噌、しょう油、漬物、納豆など、身近には多くの発酵食品がごく当たり前に存在しています。
「発酵」とは何かについて、「酵母・細菌類などの微生物が、有機化合物を分解してアルコール、有機酸、炭酸ガスなどを生ずる作用。酒、しょう油、味噌などはこの作用を利用して製造する」とあります。
微生物が人間のからだによい物質を生み出すはたらきのことです。
そのはたらきを利用してつくつた発酵食品には、健康長寿をサポートする4つの重要な機能があります。
●栄養素が分解されて、からだに吸収されやすい
●分解された栄養素が、新たな効能を生み出す
●微生物のはたらきにより、新たな栄養素を生み出す
●食品の毒性が下がる
なかでもとりわけ、本来なかった新たな栄養素を生み出すという点が、発酵食品の大きなメリットです。
たとえば、納豆は大豆に納豆菌が繁殖することでできますが、その発酵の過程で成長を促すビタミンB2が10倍に増加するほか、老化を防ぐビタミンKやペプチドといった本来の大豆にはない栄養素が生まれます。
それにより、血栓を予防する、血圧の上昇を抑制するなどの新たな効能が加わるのです。
このように健康長寿をサポートしてくれるうれしい効能が、発酵食品それぞれに備わっています。
しかも、すでに栄養素が分解され、体内に吸収されやすくなっているのです。
発酵に関わる細菌や酵母などの微生物は、高温の環境では死滅してしまうのです。
加熱はおよそ60度が限度なので、たとえば味噌汁をつくるときは、沸騰後に火を止めてから味噌をとくなどの工夫をすることが大切です。
発酵食品に共通する特徴として、整腸作用があります。
人間の腸内には約100兆個もの腸内細菌がすんでいて、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類があります。
通常、健康な人の腸内は善玉菌が優勢で悪玉菌が劣勢というバランスが保たれています。
しかし、乱れた食生活、ストレス、抗生物質などの薬の使用、食品添加物などによってそのバランスが崩れると、悪玉菌が優勢になり、腸内環境が悪くなります。
その結果、おなかの具合が悪くなるだけでなく、からだを病気から守る免疫力も低下し、病気にかかりやすくなります。
発酵食品には、そんな健康の要ともいえる腸のはたらきを整える効果があります。
発酵食品は、発酵する過程で乳酸菌が増殖します。乳酸菌は代表的な善玉菌ですから、発酵食品を食べることで腸内に善玉菌を供給することにつながります。
とくに、納豆、味噌、ぬか漬けなどに含まれる植物性乳酸菌は胃酸に強く、生きたまま腸に届くため、高い整腸作用が期待できます。
ただし、乳酸菌は腸内に届いても、長くとどまることができません。
ですから、一度に大量に摂るよりも、毎日摂り続けることが大切なのです。
また、胃液の薄まる食中や食後に摂ると、より確実に膿に届き、効果が高まります。
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